ロシア・ウクライナ戦争、中国人の複雑な心境―米華字メディア

Record China    2022年3月5日(土) 7時30分

拡大

3日、米華字メディア・多維新聞は、ロシアによるウクライナ侵略に対して中国の国民が複雑な心境にあると報じた。

2022年3月3日、米華字メディア・多維新聞は、ロシアによるウクライナ侵略に対して中国の国民が複雑な心境にあると報じた。

記事は、ロシアがウクライナに侵攻して1週間で双方合わせての死者が数千人に達したと紹介。中国のネットユーザーからは「もし戦争がなければ、これらの人は平穏無事に幸せな生活を営んでいたはずだ」との声が出ており、中国人も戦争が人類に大きなダメージを与えるものであることを十分に認識し、両国の戦争に反対するとともに世界平和を心から願っているとした。

一方で「ロシアがやむを得ず戦争を選択したと理解する中国人も少なくない」と指摘。ウクライナはロシアから見れば弱者だが、そのロシアも北大西洋条約機構(NATO)から見れば弱者であり、「中国人は弱者に同情する感情を持っているからだ」とした。そして、NATOが東欧の情勢変化、東西ドイツ統一の中でロシアに対して「東への拡張をしない」と保証したにもかかわらず、1997年以降ポーランド、ハンガリー、チェコ、エストニア、ラトビア、リトアニア、スロバキア、スロベニア、ルーマニア、ブルガリア、クロアチア、アルバニア、モンテネグロ、北マケドニアの14カ国が相次いでNATOに加盟し、2008年以降はウクライナ、ジョージアも加盟申請を出しており、仮にウクライナがNATOに入ればロシアは腹部に直接剣を当てられることになるため、「戦争は正しいことではないとはいえ、ロシアももはやこれ以上後退りできないところまで追いやられたのだ」と多くの中国人が理解していると伝えた。

そのまた一方で、中国は国連安全保障理事会常任理事国の一つとして国連憲章を守るとともに、各国の主権と領土の完全性を尊重する姿勢を見せており、国連加盟国であるウクライナの主権と領土の完全性も尊重されるべきだと主張しているとも紹介。特に中国は台湾統一問題を抱えているため、ウクライナの領土が軍事的な脅威を受けていることに対し同情を示す中国人も多いとした。

記事は、今回の紛争でロシア側、ウクライナ側のいずれを支持するとしても、中国の市民の心情は非常に複雑だと伝えた上で「中庸の道が中国文化の支柱的テーマの一つであり、両国が戦争の教訓をくみ取り、『和を以て貴しとなす』の精神で今後の処理に当たることを望む。中国政府は再三『冷戦思考を徹底的に捨て、対話と交渉でバランスの取れた、有効かつ持続可能な欧州の安全保障体制を形成する』よう要求しているが、中国の多くの人びとも同じような期待を持っているのだ」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携