女性が職場に進出なら、男性も「台所に進出」が必要―中国メディア

人民網日本語版    2022年2月25日(金) 20時50分

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人々が関心を寄せる女性、出産、介護など注目の社会的に注目される問題をめぐり、北京大学社会学部の陸傑華教授を単独取材した。

21日、人々が関心を寄せる女性、出産、介護など注目の社会的に注目される問題をめぐり、北京大学社会学部の陸傑華(ルー・ジエホア)教授を単独取材した。その中で、女性が社会の中で直面する困難に話が及ぶと、陸氏は「男女平等を推進する過程で、私たちはより多くの女性が社会に進出し、労働に参加し、男性と同等の平等・待遇を獲得するよう奨励している一方で、男性に家事に参加するよう奨励することは非常に少なかった。こうして、より多くの不平等が生み出されてきた」と指摘した。中国青年報が伝えた。

男女が平等に社会に出て働くことは、男女共同参画の重要なプロセスだ。新中国成立後、特に改革開放が始まって以来、数億人に上る女性がこれまで男性主導だった社会に進出し、各業界の中核となるポジションに就くようになった。しかし中国の女性の労働参加は普通のことになったが、キャリアアップや昇進を阻む「ガラスの天井」がなお多くの業界に存在し、男女の「同一労働・非同一賃金」現象も珍しくない。家庭の中では、「男は外、女は内」、「男性は仕事をし、女性は家事をする」といった考え方が染みつき、いまだに広く影響力を持つ。

女性が「主婦」の立場に別れを告げて職場に進出し、男性と同じ土俵で競うようになると、一見、男女の機会平等が実現したように見える。しかし実際には本当に同じスタートラインに立ったわけではない。家事をめぐる男女の負担には違いがあり、このことが双方の職場でのキャリアアップの可能性に直接影響を与えることになる。

多くの家庭では、妻も夫も自分の仕事を持つが、子どもの世話、高齢者の世話、洗濯や食事の支度などの家事について、女性はより多く責任を負わざるを得ず、「家庭内の義務」を果たしている。もし女性が仕事にのめり込んで家事がおろそかになると、「家のことをちゃんとしない」、「無責任」などと批判されがちであるのに対し、男性が同じ状態になってもこうした批判を受けるのが極めてまれであることは明らかだ。このような社会のムードの中では、女性は社会活動や労働に参加しようとしても、男性と同じように個人の力を発揮することが難しい。一方で、家庭内で家事のストレスが一方に過度に集中することは、夫婦関係のアンバランスを招く潜在的な問題の発生源でもある。

21年に第4回中国女性の社会的地位に関する調査の主要データが発表された。それによると、0~17歳の子どもの日常的な世話を母親が行うという家庭は76.1%に上り、母親が宿題を指導する家庭は67.5%、母親が送り迎えをする家庭は63.6%に上った。家族の世話、食事の支度、掃除、日用品の買い物などの家事労働時間は女性が154分で男性の約2倍だった。同時に、休日の女性の休息時間は240分で、男性の297分を明らかに下回った。誰でも時間と気力には限りがあり、こちらに力を注げば、あちらに注げる力は少なくなる。そのため社会での男女平等という目標を達成しようとするなら、この目標を家庭にまで押し広げ、男性の家事参加を促して家事労働の責任をより多く引き受けるようにすることが必要だ。

日本の社会学者の上野千鶴子氏は著書「家父長制と資本制 マルクス主義フェミニズムの地平」の中で次のように指摘した。現代社会にある、男性は生産労働に従事し、女性は家事労働に責任を負うという性別役割分担意識は、資本制と家父長制の妥協の結果だ。このような硬直化した分業は男女両性の個人としての意思を考慮せず、個人の自由に発展する権利を損ない、女性の社会進出を制約するだけでなく、男性にも抑圧する道徳のかせをはめており、客観的に見て男女双方に不平等をもたらしている。この視点から見ると、今日の私たちが社会と家庭と2つの場面で両性の平等な参加を同時に推進するよう主張することは、男性と女性をともに解放することでもある。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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