中国のニュースサイトの観察者網によると、オーストラリアメディアの9newsは21日、ツイッターに、「中国人客戻ってきて」とオーストラリアの観光業界が泣き叫んでいるとする記事を投稿した。

オーストラリアは21日、新型コロナウイルスの感染防止のため禁止してきた外国人旅行者の入国を、2回のワクチン接種完了を条件に約2年ぶりに全面再開した。

記事によると、世界最大級の旅行サイト、エクスペディアは21日、2月のフライト需要に基づくオーストラリアへの国際線の発着国・地域トップ10を発表した。

トップ3は米国、英国、カナダで、パンデミック発生前にオーストラリアへの旅行者のほぼ3分の1を占めていた中国はトップ10圏外だった。

オーストラリアの観光業界団体、観光・運輸フォーラム（TTF）によると、2019年には中国人観光客140万人がオーストラリアで122億豪ドル（約1兆円）を支出した。これは国際観光支出全体の4分の1以上だ。

オーストラリアは20年3月に国境を封鎖した。中国人観光客による莫大（ばくだい）な支出は「崖から落ち」、TTFによると、21年には99．4％急落してわずか7600万豪ドル（約63億円）だった。

TTFのマージー・オズモンドCEOによると、オーストラリアが国境を封鎖して以来、観光業界の毎月の損失額は約40億豪ドル（約3328億円）に上るという。（翻訳・編集/柳川）