日中共同調査隊が発見した中国の国宝「五星出東方利中国」錦、ついに舞踊劇化

Record China    2022年2月15日(火) 12時20分

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中国国家大劇院で11日、国内外の記者が北京歌劇舞劇院の大型舞踊劇「五星出東方」を鑑賞した。写真は北京演芸集団の中国版ツイッター・微博公式アカウントより。

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中国国家大劇院(北京市)で11日、2022北京新聞中心主催の「双奥之城(夏冬両方の五輪開催都市の意)新気象―2022中外媒体北京行」取材イベントが行われ、国内外の記者が北京歌劇舞劇院の大型舞踊劇「五星出東方」を鑑賞した。

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北京演芸集団が制作したこの舞踊劇は新疆ウイグル自治区ホータンにあるニヤ遺跡から出土した中国の国家一級文化財「五星出東方利中国」錦を題材にしたもので、この漢代の織物は1995年10月、日中共同ニヤ遺跡学術調査隊のメンバーが墓の中で発見した。大きさは長さ18.5センチ、幅12.5センチ、表面には「五星出東方利中国」の文字があり、20世紀の中国考古学における最も偉大な発見の一つとたたえられている。

こうした貴重な創作資源に基づく舞踊劇は、芸術化という処理を通じて漢の軍人が精絶古城で北人の首領の子・建特と精絶の首領の娘・春君と一触即発の状態から手を携えるまで、面識のない他人から故郷を共に守り、深い友情を築くまでの物語を描く。そして、漢代の中原と西域の文化的特色と美意識を深く掘り下げて際立たせ、ホータンの文物、服飾、歌舞などの文化要素を異なる時空と情景に有機的に組み込んでおり、器楽、歌舞など多元的な芸術形式によって貴重な文化財が持つ重厚な含みが舞台上で生き生きと表現されている。

作品の総合ディレクターを務める王舸(ワン・ガー)氏は創作の中で型破りな構想、アレンジを採用したといい、劇の進行については「文化の衝突と融合が人と人とのやり取りによって表現される。長いが飽くことのないセリフ、ユーモアという方法で役柄を表し、ストーリーが語られる」と紹介した。

「五星出東方」の初演は先月28日に上海文化広場で行われ、観客はその壮大な美に大きな拍手を送った。今年は中国の十数都市で50回の公演が予定されており、「五星出東方利中国」錦の発掘に携った浄土宗僧侶で日中理解実践家の小島康誉氏は「五星出東方」がザクロの実のような団結をテーマとしていることに言及し、海外記者が観劇したとのニュースを多数の中国ネットで見て大変喜んでいるとコメント。キジル千仏洞修復保存活動をきっかけに小島氏らの日中共同ニヤ遺跡学術調査が始まったのは1988年、調査開始から7年目に西域と中原王朝との密接な関係を示す「五星出東方利中国」錦を発見したことなども紹介し、「北京冬季オリンピックに合わせて国家大劇院で『五星出東方』。ニヤ調査発起人の一人として、日本側隊長としてうれしいかぎり」「多くのネットが北京公演の報道で日中共同調査隊が 1995年『五星出東方利中国』 錦を発見したと紹介。『日中共同での発見』と記載されたことは、停滞中の日中関係にあって明るいニュースと捉えています」と喜びを語っている。(編集/野谷

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