ウィズコロナ、ビックデータで見る「14億人の春節消費」にもたらされた一大変化

Record China    2022年2月10日(木) 16時40分

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中国の電子商取引プラットフォーム大手のアリババによる大規模統計に基づくリポートから、コロナ下の生活を余儀なくされ、冬季五輪開催も絡んだ中国14億人市場の「春節消費」の変化が見えてくる。

中国の電子商取引プラットフォーム大手の阿里巴巴(アリババ)が発表した「虎年春節消費趨勢報告」によると、2022年の春節期には消費行動の変化が追い風になって売り上げを伸ばした商品が目立った。また、春節期が北京冬季五輪の開幕期でもあったために、冬季五輪に関連する商品の売れ行きが絶好調だった。

■「コロナ禍」は春節期のオンラインショッピングの追い風になった

中国は2022年、新型コロナウイルス感染症が発生して3回目の春節(旧正月)を迎えることになった(2月1日)。中国人にとっては、故郷を離れて生活していても春節期には帰省して一家団らんで春節を迎えるのが習慣であり、大きな楽しみでもあった。しかし感染症対策のため長距離移動は制限されている。2020年や2021年と比べれば2022年には全体的に緩和されたが、それでも感染症発生前の2019年比で移動する人の延べ人数は半数以下になった。

春節期の帰省で大きな楽しみの一つが「年夜飯(ニエンイエファン)」と呼ばれる、家族団らんで食卓を囲んで食べる年越しの晩餐(ばんさん)だ。そして帰省の断念に伴い故郷の味を楽しむことが出来なくなった人の多くが、オンラインショッピングを利用して、故郷の食材を取り寄せる選択をした。例えば中華式のハム、広東省の沿海地方の食材である海鴨蛋、水牛のミルクなどの購入が目立つことになったという。

自宅にいても遠隔地の食材を簡単に取り寄せられるオンラインショッピングの特性は、海外の生鮮食品の購入も促進した。アリババが運営する天猫(Tmall)を通じた春節期の生鮮果物の輸入は前年同期比286%増に達した。また、カナダ産のウバガイや大西洋産のカニ類などの海産物が中国人の年越しの食卓を彩るようになった。

「年夜飯」と言えば家族総出で時間をかけて作るものだったが、調理済みの商品を購入するという新たな消費の形態も鮮明になった。オンラインと実店舗を融合させたアリババ傘下のスーパーである盒馬鮮生では、料理の予約が前年同期比345%増に達した。淘宝で予約された料理の量は、同100%以上増加した。

天猫新生活研究所は、興味深いことを発見した。今年の春節では、「調理済年夜飯の消費前線」が北上したというのだ。従来は江蘇省、浙江省、上海市などで人気が高かったサービスだが、今年の場合には北京市、山東省、河北省、遼寧省、黒竜江省などの中国北部でも利用が増加したという。

中国では春節をもって新旧の年の干支が切り替わる。そのため、天猫では虎の絵がある防寒ジャケットや虎柄のバッグ、虎の頭を模した帽子などの売れ行きが大幅増となった。ブランド名に「虎」の文字が含まれる場合も恩恵を受け、該当する商品の売り上げは速報的統計によると前年同期比で70%近くも増加した。

春節期には、年越しに合わせて新たな家電製品などを購入する人も多い。農村部の動きとしては、オンラインショッピングで家電製品を購入するケースが増加したという。品ぞろえが充実した実店舗が少ない農村部住人にとって、オンラインショッピングはありとあらゆる商品の中から、自分に最も適した商品を選べるという恩恵をもたらしたことになる。

アリババなどが遠隔地の物品を手軽に購入できるプラットフォームを整備した直後に新型コロナウイルスが発生して人々の移動が制限されたことは、中国人の消費行動をより急速に変化させることにつながったと言える。

■北京冬季五輪を契機に、ウインタースポーツ関連が「冬の目玉商品」に

2022年には春節期と北京冬季五輪の開幕期が重なったことも、オンラインショッピングを盛り上げる大きな要因になった。「五輪効果」が最も顕著だった現象の一つは、開会式が中継された4日に発生した。

天猫が開設した五輪公式旗艦ショップへのアクセス数は同日、100万以上に達した。五輪マスコットのビンドゥンドゥンについては、関連商品のほとんどが出品されてから「秒殺で完売」状態になった。

開会式が始まると、「開会式の同時中継と購入の集中が同時進行」する状況が発生した。例えばダウンコートを着用して中国代表が入場する映像が画面に映ると、多くの人が同様のコートを検索して購入するといった状況だった。

北京冬季五輪の開催を契機に、政府が「3億人がウインタースポーツをたしなむ」状況の実現に力を入れたことも、春節期の売り上げにつながった。アリババによると、旧暦大晦日(1月31日)から旧暦1月4日(2月4日)にかけて、天猫ではスキー関連用品の販売が前年同期比で180%増、スケート関連用品は同300%以上も増えた。

冬季五輪とウインタースポーツ熱はアリババ傘下のオンライン旅行サービスプラットフォームの売り上げにも反映された。春節期中の「雪と氷を求める」旅行商品の予約量は前年同期比30%以上の伸びを見せた。スキー場として人気を集めた地としては吉林省の長白山、黒竜江省の亜布力などがある。広州重慶成都など中国南部では屋内スキー場に人気が集まった。

習近平国家主席は北京冬季五輪について、「ウインタースポーツに関連する経済の発展を牽引(けんいん)している。(私は)中国人選手が金メダルを何個獲得するかを気にしているのではない。中国社会に注ぎ込む動力と活力をより強く意識している」と、ウインタースポーツなどを今後の経済の活力源の一つにしていく考えを明らかにしている。したがって、ウインタースポーツや冬の観光の人気は冬季五輪に伴う一過性のものではなく中国人の消費生活に定着し、オンラインショッピングにとっても「冬の目玉商品」でありつづけると考えられる。(翻訳・編集/如月隼人

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