北京五輪開幕の「二十四節気」は「十二支」案もあった、プロデューサーが作業の裏話を語る

Record China    2022年2月6日(日) 19時0分

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4日夜に行われた北京冬季オリンピックの開会式で、カウントダウンに使用された二十四節気の映像について、プロデューサーのリー・ジーウェイ(李志偉)監督がその裏話を語っている。

4日夜に行われた北京冬季オリンピックの開会式で、カウントダウンに使用された二十四節気の映像について、プロデューサーのリー・ジーウェイ(李志偉)監督がその裏話を語っている。

オープニングを飾った二十四節気の映像は、最後の一秒が“立春”に設定され、雄大で荘厳な自然とその叙情、中国の伝統文化、冬を耐え春を待ちわびる思いが美しい映像に表現され、「中国人のロマン」と中国でも絶賛を浴びている。

総監督を務めた映画監督、チャン・イーモウ(張芸謀)氏の指揮のもと、映像をプロデュースしたリー・ジーウェイ監督によると、昨年初夏の段階では、「十二支」案と甲乙丙丁から始まる「十干」案も上がっていた。そんな中、開会式の4日が立春に当たり、春節(旧正月)シーズン真っ只中ということで、最終的に二十四節気に決定したという。

映像を作る作業は、二十四節気それぞれを織り込んだ詩を選ぶことからスタートした。昔の人々の二十四節気に寄せる思い、それぞれの詩に詠まれた詩情をくみ取ることで、過ぎ去った時代の中国を現代の手法で再現することに、チャン・イーモウ氏が非常にこだわったと語っている。

映像のヒントになった1つが、盧綸(り・ろん)の「塞下曲」にある一節で「大雪満弓刀」(大雪 弓刀に満つ)というもの。この詩は辺境を守る兵士が持つ武器に、塞外の冷たい雪が落ちて覆う様子を表現したものだが、これをスノーボードを持つ選手が、決戦に向かう姿に置き換えるという再現はチャン氏が示したアイデアの1つだという。

“白露”では杜甫(と・ほ)の「月夜憶舎弟」の一節「露従今夜白、月是故郷明」(露は今夜より白く、月はこれ故郷の明かり)が用いられている。リー・ジーウェイ監督によると、その映像を求めて黒龍江省のハルピンへ行くと、非常に幸運なことに寒波によって気温が氷点下40度まで下がり、凍った滝の下から煙が立ち込める仙境のような映像が撮れたという。当時、その美しさに思わず我を忘れたことを語っている。

なお、リー・ジーウェイ監督は前回の平昌(ピョンチャン)オリンピックの閉会式で、次の開催地をPRするパフォーマンス「北京の8分」の監督も担当している。(Mathilda

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