台湾大学教授「中国のコロナ隔離政策は煩わしかったがそれ以上に衝撃だった」

Record China    2022年2月6日(日) 12時0分

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2日、米華字メディア・多維新聞は、中国本土で新型コロナの隔離措置の厳しさを体感した台湾大学の苑挙正(ユエン・ジュージョン)教授による手記を掲載した。写真は中国の税関。

2022年2月2日、米華字メディア・多維新聞は、中国本土で新型コロナの隔離措置の厳しさを体感した台湾大学の苑挙正(ユエン・ジュージョン)教授による手記を掲載した。以下はその概要。

2020年1月23日、広州から高速鉄道で香港に行き、飛行機で台湾に戻った。ほどなくして新型コロナのパンデミックが起こり、それから500日余り中国本土の様子を見に行くことができなかったので、21年の夏休みを利用して中国本土の様子を見る短期間の研究を行うことを決めた。

飛行機が上海浦東空港に着くと、降機前に完全防備姿の職員がやってきて機内を消毒した。その態度は真剣そのもので実に物々しい雰囲気だった。そして中国本土の隔離措置は非常に厳しく、まるで自分が何か悪いことでもしたかのような心持ちを覚えるほどだった。

しかし、新型コロナに対し、理論と実践を融合させた中国の医療体制は最も成功したと言える。中国では本土内での感染を封じ込めた後、国外からのウイルス持ち込みを防ぐことが重要課題となったが、そこで過度に門戸を閉ざすことなく厳格な隔離という手法を採用し、かつ感染者数や入国からの陽性反応が出るまでの日数という実際のデータを考慮して隔離日数の調整をした。私が中国本土に入る2週間前に上海では従来の14日間の集中隔離に加えて7日間の在宅健康観察が導入されたが、これこそ動的調整の一例なのである。

隔離理論の基本原則は、入国する人や物すべてにウイルスが付着していると考え、厳格な措置を必ず講じるというもの。中国本土はこの原則を守り、厳格に、秩序正しく、ロジカルな隔離政策を講じている。私は、異様な雰囲気を感じる一方で、入国したその瞬間からウイルス拡散を防ごうとする中国本土のやり方に深い衝撃を覚えたのだ。

14日間の集中隔離も非常に秩序立てられており、台湾式民主に慣れたわれわれにはいささかの煩わしさを覚えたが、一方で区域内の動線が明確であることに気づき、係員の態度が非常に和やかでありながら、彼らから国家の一大事業に取り組んでいるのだという強い気概を感じたことで、私の心情は徐々に落ち着いていった。

中国本土でのコロナを巡る医療プロジェクトの実践は、私にそのバックグラウンドにあるロジックを十分に理解させてくれるものだった。そして、そのロジックをひとたび理解すると、彼らのやっていることが実はとても偉大であると感じるようになった。実際、プロジェクトが自分を含めたすべての人を守るように設計されているのだから。

台湾の隔離政策は世界に出しても恥ずかしくないレベルではあるが、中国本土と比べればなおも足りない部分があるというのが個人の感想だ。そして日本や韓国はウイルスと共存する政策が明らかに失敗していることを認め、欧州ではなおも感染の波が収まっていない。その中での中国本土の感染食い止めの成果は眼を見張るものがある。医療プロジェクトの理論と実践、その厳格な実行があってこそ、感染を封じ込められるというのが、私が至った結論なのだ。(翻訳・編集/川尻

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