2022年1月26日、韓国・プレシアンによると、米CNNが最近、韓国の若い男性と右派政治家の間でなされるアンチ・フェミニズムの主張について「奇異な現象」だと報じた。

米CNNの24日付けの報道によると、日刊紙「ワシントン・ポスト」コラムリストのファリード・ザカリアが進行役を務めた番組「韓国の驚くべきアンチ・フェミニズム運動」は、資料画面に韓国野党「国民の力」の尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領選候補と李俊錫（イ・ジュンソク）党代表の写真を用いつつ「韓国の若者の間で男性の権利を拡大させる運動が広がっている。 この運動はオンライン上であおられ、右派政治家らの日和見主義的な求愛を受けながら大きくなっている」と報じた。 

番組内では「5月の調査によると、韓国の20代男性の79％が『自分たちは深刻な性差別の被害者だ』と感じている。ところが、韓国は2020年時点で先進国のうち性別による賃金格差（31．5％）が最も大きく、上場会社の女性役員の割合が5％しかいない国だ」とし、「一体何が起きているのか」と疑問を提起したという。

また、昨年に一部のインターネット掲示板ユーザーが「男性嫌悪」だと主張したコンビニ「GS25」の広告（「キャンプに行こう」という文字と共にウインナーをつまむ手が描かれ、これが男性をさげすむ意味で使われる手のジェスチャーに似ていると物議を醸した）を資料画面に用いて、「フェミニストを攻撃するグループが非常に疑わしい証拠を基に『男性嫌悪』が行われていると主張している」と指摘した。

さらに、アンチ・フェミニズムを主張する人々が「女性家族部の廃止を求める。差別的な戸主制を廃止するのに寄与し、非婚や移住する女性を助ける部処だ」と主張していることを取り上げ、「この問題は3月の大統領選挙を控えて熱くなっている」「保守党である『国民の力』の大統領選候補は、当選したら女性部を廃止すると公言した」と説明。

その上で「これは韓国の政治文化だけで起きている奇妙な現象とみられるが、右派政治家に活力を吹き込む要素として女性嫌悪が使われるのは新しい現象ではない」と伝えたという。

これを受け、韓国のネット上では「あなたたちに何が分かるの？」「欧米の考え方は世界の基準ではない」と反論の声が上がっている。

一方で「海外メディアはこうやって事実を報じてくれてるのに、なんで一部の韓国人男性は分からないのだろう」「アンチ・フェミニズムを叫ぶ男性たち、いつまで井の中の蛙でいるつもり？」「恥ずかしい。韓国の男性のせいで国際的に恥をかいた」などアンチ・フェミニズムを主張する韓国人男性らを非難するコメントも多く、「海外メディアじゃなければ真実を報道できない韓国メディア」「（アンチ・フェミニズムは）政治的に利用するためにメディアが作り上げたもの。韓国メディアは政治的に見ても中立ではない。企業の下請けのようなもの」とその矛先は韓国メディアにも向けられている。

この他に「20代男性に何が起こっているのだろう。世界をインターネットだけで見てる世代なのだろうか。気の毒」「もうフェミニズムはやめてヒューマニズムに向かうとき。フェミニズムの使用期限は切れた」などの声も見られた。（翻訳・編集/松村）