2022年1月25日、韓国メディア・韓国経済は「韓国の経済成長率が昨年4．0％を記録し、青瓦台（チョンワデ、韓国大統領府）と政府から自画自賛の発言が相次いだが、台湾の成長率を4年連続で下回るとの分析結果が出た」と伝えた。

台湾行政院主計総処によると、昨年の台湾の実質国内総生産（GDP）成長率推定値は6．09％と集計された。韓国銀行が発表した韓国の成長率（4．0％）を2ポイント以上上回った。台湾の成長率は19年が3．06％、20年が3．36％と上昇を続けているが、韓国は19年の2．2％から20年にはマイナス0．9％に急落している。また、台湾の今年の成長率見通しは4．15％で、韓国の3．0％を大きく上回る。「この見通しが現実のものとなれば、韓国の成長率は4年連続で台湾に負けることになる」と記事は伝えている。

韓国の成長率が発表された際、洪南基（ホン・ナムギ）副首相兼企画財政部長官は「4％の成長率は、誰も否定できない危機に強い経済であることを立証した」、朴洙賢（パク・スヒョン）青瓦台国民疎通首席秘書官は「主要20カ国（G20）先進国で最も速く強い回復を示した。国民が協力し献身してくれたおかげだ」と発言していた。

また記事は「この傾向が続けば韓国の1人当たりの国民所得も数年の間に台湾を下回ることになる」とも指摘している。昨年の韓国の1人当たりの国民総所得（GNI）は3万5000ドル（約398万円）水準で、前年（3万1880ドル）比約3120ドル（9．8％）増の過去最高を記録すると推計されている。一方、昨年の台湾の1人当たりGNI推定値は3万3420ドルで、前年比4218ドル（14．4％）急増。今年もさらに増加し3万5439ドルに達すると予想され、「この成長軌道が続けば24～25年には韓国を追い抜く可能性が高い」としている。

さらに記事は「台湾だけでなく日本も韓国の成長率を抜く見通しだ」とも伝えている。「日本銀行は今年の日本の成長率を3．8％と見通しており、韓国（3．0％）を上回っている」とし、「韓国の成長率が日本を下回るのは、アジア通貨危機に見舞われた1998年以来のことになる」と指摘している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「台湾は先進国か？」「比較するなら日本や欧州とすべきでしょ」「先進国は先進国と比べないと」「比較対象を探して台湾にたどり着いたようだね。他の国とも一つ一つ比べて記事にしてみたらどう？」「比較ばかりしてないで、褒めるべきことはちゃんと褒めないと」「台湾がものすごくよくやっているということなのに、五輪でもあるまいし、台湾に負けていると批判するのはおかしいと思う」「米国の成長率が中国を下回ったら、米国が負けたことになるのか？」「日本は昨年、成長率を2．8％に下方修正したけど」「日本には勝ってるじゃないか」など、否定的なコメントが殺到している。（翻訳・編集/麻江）