中国は独自の映画帝国を築く―米メディア

Record China    2022年1月23日(日) 23時30分

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米ニュースメディアのアクシオスは18日、「中国は独自の映画帝国を築く」とする記事を掲載した。

米ニュースメディアのアクシオスは18日、「中国は独自の映画帝国を築く」とする記事を掲載した。中国メディアの環球時報が20日、その内容を要約して次のように伝えている。

中国で昨年、ディズニー傘下マーベルの新作映画4本が劇場での公開を許可されなかった。米国の映画大手にとって、世界で最も興行収入が成長している市場から押し出されているという見通しの悪い兆しだ。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、中国で事業を展開する欧米のエンターテインメント企業にとって、予測不可能な新時代の到来を告げている。

米メディア調査会社コムスコアのシニアメディアアナリスト、ポール・デルガラベディアン氏によると、パンデミックにより、中国は上映をより管理しやすい立場に置かれた。

米映画業界誌ボックスオフィス・プロのチーフアナリスト、ショーン・ロビンス氏によると、マーベル映画は中国で大きな利益を得ていたが、中国政府は興行収入による経済効果よりも政治的側面を優先した。

影響を受けたのはマーベル映画だけではない。米エンタメ業界誌バラエティによると、中国で上映された外国映画に占める米国映画の割合は、2020年の46%から2021年には39%に低下している。中国では、米国映画の興行収入が全面的に減少する一方で、国産映画が市場を支配している。中国で昨年、劇場公開された外国映画のうち、2021年の作品はわずか28%だった。

米バージニア大のアイネ・コーカス助教授によると、中国政府は2035年までに「映画強国」になるという目標を設定している。中国は、映画興行収入で2020年、2021年と2年連続で米国を上回り、世界最大の映画市場となっている。しかもそれは国産映画に依存してのものだ。

デルガラベディアン氏によると、中国の巨大な市場は、映画がグローバルに展開する必要がないことを示唆している。アクシオスの分析によると、昨年に世界で最も興行収入を上げた200作品のうち、44作品が中国、80作品が北米、76作品が他の地域からのものだった。中国の44作品は、海外でほとんど興行収入を上げなかった。

とはいえ、ハリウッド映画に対する中国の観客の関心は必ずしも低下していない。ロビンス氏によると、今は不確定な状況にあり、ハリウッドの近い将来のグローバル戦略と中国が国内映画市場の長期的成長を推し進める方式を変える可能性がある。(翻訳・編集/柳川)

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