中国の人気歌手で俳優のシャオ・ジャン（肖戦）が年明け早々、ドイツの高級車ブランド、アウディと中国の大手自動車メーカー、上海汽車の合弁会社である上汽アウディのブランドアンバサダーに就任したことでネットで大きな話題となった。

シャオ・ジャンと言えば中国で商業価値が最も高いスターと言われ、去年、本格的に芸能活動を再開して以来、次々と新ブランドのCMに起用され注目を集めてきた。と同時に、フラワーショップ、ローズオンリー（Roseonly）のように契約終了に伴い、提携を中止するブランドもある。

高級フラワーショップのローズオンリーは、エクアドル産の最高品質のバラを扱うことで有名。その商品は、生涯ただ一人にしか贈ることができないという独特の販売方法で人気を博している。シャオ・ジャンが去年、中国の「ネットバレンタインデー」とされる5月20日に向けた同ブランドのライブ配信に登場した際、最大同時視聴者数は827万人を超え、2億2000万回にも上る「いいね！」、8万件超の注文が殺到する盛況ぶりが見られた。

今年からローズオンリーの次世代イメキャラに起用されたのは人気女優のディリラバ（迪麗熱巴）。そのオーラと美貌はドラマ界だけでなくファッション業界からも大注目を集め、ローズオンリーのコンセプトにピッタリと言っても過言ではない。しかしそんなディリラバでも、ブランドの初回ライブ配信が流された後、わずか400件の注文件数（約60万元/約1000万円）しか獲得できず、ネットでは、ディリラバに大差を付け「圧勝」したシャオ・ジャンの商業価値をめぐる話題が再燃した。

その一方で、企業のイメージ戦略を肯定し、ディリラバの方が「赤いバラ」のイメージに合致するということで、長期的な期待リターンが高くなるとの意見も相次いだ。（編集/RR）