世界のレアアース産業における中国の独占的地位が崩れ始めている―米メディア

Record China    2021年12月31日(金) 6時0分

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29日、米国際放送局VOAの中国語版サイトは、世界のレアアース産業における中国の独占的地位が崩れる可能性があるとする記事を掲載した。写真は鉱山。

2021年12月29日、米国際放送局VOAの中国語版サイトは、世界のレアアース産業における中国の独占的地位が崩れる可能性があるとする記事を掲載した。以下はその概要。

中国は現在、世界で唯一レアアースの産業チェーン全セクションを掌握している国であり、一部のセクションでは絶対的な主導権を握っている。しかし、中国のレアアース資源の優位性が徐々に弱まっており、米国やその同盟国が中国から独立したレアアースサプライチェーンの雛形を形成し始めていることを示すさまざまな兆候が出ている。

中国は1990年代より世界一のレアアース鉱産大国であり続けてきたが、長年にわたる高度な開発によってその資源は急速に消耗した。2020年時点で世界で見つかっているレアアース埋蔵量1億2000万トンのうち、中国が占める割合は36%前後となっており、以前の50%に比べて低くなっている。

レアアースは世界に埋蔵されており、米地質調査局の昨年の報告によると、世界では20近い国がレアアースの採掘を行っているという。中国地質調査局の論文でも、中国における大量のレアアース採掘と、他国での新たなレアアース鉱床発見によって世界のレアアース資源の構図は変化し始めており、中国が持つ強みはすでに弱まりつつあると指摘された。

1980年代まで世界一のレアアース採掘大国だった米国は、中国の台頭により採掘事業を軒並み中止した。その結果、2000年には中国の採掘量が米国の14倍となり、05〜08年には米国で用いられるレアアースの91%が中国からの輸入品となった。10年に中国が尖閣諸島問題で日本に対してレアアースの輸出規制をかけて世界に衝撃を与えると、米国を始めとする世界各国は中国への著しい依存状態を意識するようになり、中国に頼らないレアアース供給網の構築に着手し始めた。

すでにほぼゼロからのスタートとなった米国は何度も失敗を重ねながらも、17年に生産を再開した自国のレアアース鉱山マウンテン・パス、オーストラリアのマウント・ウェルド、そしてマレーシアにある採掘、製錬拠点による初歩的な「中国から独立したレアアースサプライチェーン」の構築に成功した。11年には6億9600万ドルだったレアアース製錬製品の輸入額は、20年には1億1000万ドルにまで減少した。

一方で、アナリストからは米国やその同盟国による努力はなおも緩慢であり、中国との産業規模の差は依然として非常に大きいとの声も出ている。各国政府はレアアース問題を重視しているものの、10年代にレアアース価格が長期的に低迷したことで、市場の動力が明らかに不足しているのだ。ただ、昨年下半期以降は、ミャンマーの政情不安、風力発電タービンや電気自動車などによるレアアース需要拡大により、レアアースの価格は上昇し始めている。

ある市場アナリストは、レアアース価格上昇は中国企業に一層の利益をもたらすものの、価格上昇が1年程度続くことがあれば、他国による自前のレアアースサプライチェーン構築を加速させることになると語った。(翻訳・編集/川尻

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