シルクロードの要衝で文化財に命を吹き込む「敦煌の守り人」―中国

人民網日本語版    2021年12月20日(月) 17時30分

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甘粛省敦煌市は、悠久の歴史と奥深い文化、砂漠の断崖に築かれた要塞のような風景でその名を知られている。

甘粛省敦煌市は、悠久の歴史と奥深い文化、砂漠の断崖に築かれた要塞のような風景でその名を知られている。数世紀にわたって、シルクロード上の要衝であり、中国と西洋の経済・文化交流の地であった敦煌は、中国国内だけでなく、国外でも知られる独自の文化を育んできた。近年、伝統文化の伝承や保護への重視が高まるにつれて、この敦煌という古い都市に引かれて、無数の文化遺産保護従事者がやって来るようになった。彼らは自身の努力と献身によって、千年の歴史を持つ敦煌文化に永遠の活力を吹き込んでいる。人民網が伝えた。

敦煌研究院で文化財の保護と修復に携わる劉涛(リウ・タオ)さんは、莫高窟の壁画と彫刻の修復に取り組んでもう35年以上になる。劉さんは時折、自分のことを医者に例える。文化財の劣化をもたらす元凶を毎日「診断」し、「治療」方法を探し出しているからだ。劉さんにとって、修復作業は数千年前の文化財との対話のようなものだ。「壁画を修復していると、壁画の美しさとその中に込められた文化を次第に理解できてくる。文化財修復を通じて、その価値を次の世代へと伝えていきたい」と劉さんは話す。

劉さんら修復士は毎日石窟で7時間近く作業する。オフィスと比べ、石窟の仕事環境は相対的に苛刻で、温度は外よりかなり低い。夏であっても、石窟内では綿入れの上着を着ているという。

それでも、劉さんは自分がこの仕事に携わっていることを幸運だと感じている。劉さんは、「こうした千年の歴史を持つ文化財を修復する機会は誰にでもあるわけではない。苦労はあるけれど、チャレンジに満ちている。だから達成感も大きい。修復が終わった壁画を鑑賞していると、努力が報われたと感じる」と話している。(提供/人民網日本語版・編集/AK)

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