欧州の小国リトアニアはなぜ中国を「挑発」するのか―独メディア

Record China    2021年12月16日(木) 5時20分

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13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、「リトアニアはなぜ世界の流れに逆行して中国を挑発するのか」とする記事を掲載した。写真はリトアニア。

2021年12月13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、「リトアニアはなぜ世界の流れに逆行して中国を挑発するのか」とする記事を掲載した。

記事は、現在世界において台湾を「中華民国」と称する国はすでに少なくなっている一方で、現在欧州の小国であるリトアニアがその流れに逆行していると紹介。11月末には現地に台湾の外交事務所設立を認可したほか、9月には国防相が中国製携帯電話の不買を国民に呼びかけ、今年の初めには中国と中欧・東欧諸国との「17+1」枠組みから外れることを発表するなど、台湾を支持し中国に反発する動きを見せていることを伝えた。

そして、リトアニアの態度に対して中国政府は猛烈に反発し、11月末に両国関係を「大使級」から「代理大使級」に格下げしたのに続き、リトアニアとの貿易をストップしたと紹介。さらに、中国政府系メディア・環球時報が社説の中で「リトアニア当局を懲らしめよ。ハエを叩くようにだ」と過激な表現を用いて批判したとしている。

その上で、ドイツ科学・政治基金のバルト三国問題専門家であるラング氏が「中国国営メディアによる厳しい論調をリトアニア側も見聞きしたはずだ。しかし彼らは、今屈服することはできないと考えている。そして彼らは確かに屈服しないだろう。なぜなら、昨年の対中輸出が同国の輸出全体のわずか1.1%しか占めておらず、中国からの輸入比率もこれよりわずかに高い程度で、中国との貿易が止まっても大きな問題が発生しないからだ」と分析したことを伝えた。

記事は、歴史的に見てリトアニアは中国、ロシア、ベラルーシと緊張した関係を続けているとし、その背景には米国による支援があると指摘。米国という安全なよりどころを持っていることで、リトアニアはEUに対しても対中強硬路線を取るよう要求しているとし、9月には同国のランズベルギス外相が「われわれに必要なのは17+1ではなく、(EU27カ国が対中強硬姿勢で一致する)27+1だ」と発言したことを紹介した。

また、EUの新たな動きとして、今月8日にジョセップ・ボレル外務・安全保障政策上級代表が「もしいずれかのEU加盟国に対して何らかの政治的圧力や脅迫行為があった場合、われわれはこれらの行為と戦う」とコメントとしたことを併せて伝えている。(翻訳・編集/川尻

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