ファーウェイが若手天才技術者を続々雇用、年俸3000万円超で入社の事例も

Record China    2021年12月10日(金) 9時20分

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ファーウェイは技術開発に多大な精力を投じる企業だ。若手技術者が「大きな仕事」をする例が多いのも、同社の特徴だ。特に傑出した能力の持ち主の場合、入社時の年俸が3000万円以上だった例もある。

華為技術(ファーウェイ)は技術開発に多大な精力を投じる企業だ。全世界で19万7000人ほどの従業員がいるが、うち53%以上が技術要員という。そんな中で、若くして傑出した才能を発揮している技術者もいる。大学院を卒業して入社した時点の年俸が200万元(約3500万元)だった技術者もいる。

鐘●(ジョン・ジャオ、●は金へんに「刂」)さんは1991年の生まれだ(写真)。中国科学院大学を卒業したばかりの工学博士として、2019年にファーウェイに入社した。同時点での年俸は182万~201万元(現在の為替レートで約3240万~3580万円)だった。

鐘さんが主に手掛けているのは、機械学習のプロセスを自動化するAutoMLと呼ばれる技術だ。ファーウェイに入社した鐘さんは社内の関連分野の研究開発のチーム長になった。そしてチームが開発した関連アルゴリズムは、鍾さんが入社してから1年もたたないうちに、同社のスマートフォンのMateシリーズとPシリーズに反映され、AutoMLの大規模商用利用の先駆けになった。

「AutoML」とは、「人工知能(AI)の手法によってAIを作るアルゴリズム」とも言える。ファーウェイは以前から同分野の研究をしていたが、鐘さんが入社してからはわずかな期間でそれまで抱えていた難題を解決することができた。

鐘さんはモバイル端末などで用いる画像認識の分野の技術開発でも、大きな成果を上げた。「一定の成果を上げた事例はあるが、計算量が多すぎる」とされていた手法を見直し、処理の中核部分となる重要なデータの生成件数を自動的に最適化することで、同系統の他の手法と比べて計算量を37~71.3%削減することができたという。

鐘さんが発表する論文は、米研究機関のサイトなどでも発表されており、しばしば極めて多くの論文に引用されることも特徴だ。ファーウェイ入社前の2018年に発表した論文が、425回引用された例もある。

鐘さんは「業界と学術界の極限を何度も突破した」と評価されている。200万元という高額の年俸が話題になったが、中国のネットユーザーの多くが「その金額に値する成果を出している」との見方を示している。

ファーウェイが高額の報酬で雇った若い技術者は、鐘さんだけではない。同社の任正非CEOは2019年時点で、若い技術者を「天才少年」と呼び、同年には鍾さんを筆頭に、少なくとも8人の高額報酬での採用を決めた。鍾さんと同額の年俸がさらに1人、140万5000元~156万5000元(約2500万円~2780万円)が2人、89万6000元~100万8000元(約1590万円~1790万円)の年俸が4人という陣容だった。(翻訳・編集/如月隼人

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