ファーウェイと中国大手自動車メーカーが提携、商用車「世界の一流」を狙う

Record China    2021年12月2日(木) 18時20分

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中国三大自動車会社の一つである第一汽車とIT関連製造業分野などでの中国の“トップランナー”であるファーウェイが戦略的パートナーシップの深化で合意した。写真は両社の提携を紹介する広告。

中国三大自動車会社の一つである第一汽車とIT関連製造業分野などでの中国の“トップランナー”である華為技術(ファーウェイ)がこのほど、戦略的パートナーシップの深化で合意した。目標は「中国トップ、世界の一流」だ。第一汽車は中国で歴史の最も長い自動車メーカーでもある。

双方はそれぞれの分野での強みを生かしてデジタル化、プロセス体系の変革、ブランド戦略、需給関係、管理経験の共有などの面で戦略的提携パートナーシップの構築を深化させる。具体的にはデジタル化の基盤となるクラウド、AIプラットフォーム、スマート製造、スマート工業パーク、産業向けインターネット、5G応用、人材育成、プロセス化組織建設などの分野で重点提携を展開する。

商用車における戦略目標とするのは「中国トップ、世界の一流」だ。実現させる手段は、先進的な管理経験の導入と組織のプロセス化、いわゆるIPD(Integrated Product Development=統合製品開発)によるという。

自動車情報メディアの中国汽車報によると、第一汽車の総経理(社長)補佐で、自主ブランド商用車を製造する子会社の一汽解放の董事長(会長)を務める胡漢傑氏は9月の時点で、「自動車業界で最も主要な基準は、プロセスとシステムだ。ファーウェイはこの方面で、とてもよい実践の経験を持っている」と述べている。商用車分野で「世界の一流」となるためにも、プロセスとシステムが鍵になるという。

一汽解放はスマート運転の面で、自主ブランドの「J7」トラックのスマート運転型車両を高速道路向けとして大量投入し、港湾と清掃分野ではレベル4(L4)の自動運転車両を投入する計画だ。L4とは、「特定条件下においてシステムが全ての運転タスクを実施」する性能を意味し、「常にシステムが運転タスクを実施」する、完全自動運転車を意味するL5の一つ手前の段階だ。

一汽解放は2022年には、鉱山、バス、工業団地、工場物流でのL4車両の商業化を加速的に推進する。さらに2024年には高速道路でのL4車両を発表し、すべての状況におけるスマート運転車両のビジネス展開を実現する計画だ。

ネット接続化の面で、一汽解放はコスト削減と効率向上、アフターマーケットのサービス集約化というユーザーのニーズに応えるため、有料道路の電子料金収受システム(ETC)、給油、車両管理、安全関連の四大分野で付加価値サービスを打ち出す考えだ。

共有化の面で、一汽解放は各方面と共同で、商用車ビッグデータのビジネス価値を掘り起こし、高信頼性・低燃費・高リターン・高安全性の製品を投入する。

一汽解放は全面的に深めたファーウェイとの戦略的提携をデジタル化、スマート化、ネットワーク化の新たな原動力として、同分野で業界を牽引(けんいん)する存在となり、「世界一」という戦略目標の実現に近づく考えだ。

第一汽車(中国第一汽車集団)は1953年に設立された、中国で最も歴史の長い自動車会社。56年からは「解放」ブランドのトラックを生産、58年には高級乗用車の「紅旗」を開発した。「紅旗」シリーズは現在も続いており、2021年には最新モデルの「紅旗H9」が日本にも輸入された。(翻訳・編集/如月隼人

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