「釣書」から「ブラインドボックス」へ、愛を求める若者の新しい形―中国

人民網日本語版    2021年12月1日(水) 18時10分

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西安出身の女性の賀佳さんは目の前にある「シングル脱出コンビニ」に目を引き寄せられ、ガラスドアに張られた「シングルを脱出したい?」の文字を好奇心でしばらく眺めた後、店内に入っていった。

冬の夜、遊歩道の両側では多くのコンビニが並ぶ中、西安出身の女性の賀佳さんは目の前にある「シングル脱出コンビニ」に目を引き寄せられ、ガラスドアに張られた「シングルを脱出したい?」の文字を好奇心でしばらく眺めた後、店内に入っていった。

店内の両側のカベには、ご縁ボトルやお見合いブラインドボックスなど、さまざまな「シングル脱出」商品が所狭しと並べられている。「ご縁ボトルは生年月日を見て選ぶと、中に独身の男女の基本情報が入っている。お金を払ってボトルにあるQRコードを読み取れば、その人の写真が見られ声も聞ける。自分の好みに合わせて心にかなう人を探せる」という店長の説明を聞いた後、賀さんは是非試してみたくなった。「これはサプライズボックスに似ていて、赤い糸で結ばれた人がどのボトルに入っているだろうか」と賀さん。

年の暮れが近づき、多くの若者が「シングルの自由」を謳歌すると同時に、親などからの「結婚の催促」という毎年の「必修科目」をクリアする準備を始めている。

親の世代がしきたりを重視するのに比べ、現代の若者の多くにとって見合いで「必ずチェックする指標」は趣味が合うか、気が合うかだ。密室脱出ゲーム、トークショーの会場などオフラインの娯楽施設は「出会いの聖地」で、ファンドや株式、音楽ソフトなどのオンライン交流エリアにも大胆な「お見合い相手募集」の書き込みが登場し、さらには「知識分野」の分類に基づいて、名門大学親睦会や留学生お見合いグループなどを創設する人もいる。

「自分は妻とキャンプがテーマの親睦イベントで知り合った。たくさんの共通の話題があって、今の結婚生活でも食い違いは少ない」と話すのは「85後(1985年から1989年生まれ)」の武正華さん。こうしたテーマのお見合いイベントはやや「功利的」な印象があるが、「趣味・興味の指標」でふるいにかければ、男女ともにより効率的に相手と知り合うことができ、確実に愛をつかめるという。

上の世代の大多数の人から見れば、お見合いというのは「授業」のようなもので、お付き合いに至らなければ「宿題が終わった」とはならない。しかし今の若者には彼ら独特の社交スタイルがある。このことを深く実感したというサラリーマンの王涵さんは、「従来のお見合いプロセスと違い、(今のお見合いイベントで遊ぶ)ボードゲームや推理ゲーム『マーダーミステリー』などにそれほど強い目的があるわけではなく、『シングル脱出コンビニ』は新しいスタイルで自由に選べるところが人気の秘密で、愛する人が見つからなかったとしても、こういうことをすること自体が楽しい」と話した。

「お見合いの釣書」から「シングル脱出ブラインドボックス」まで、若者の「愛情を得るための方法」が絶えず更新されている。オンラインプラットフォームを見ると、ある「仲人オフィス」は毎月1000件を超える売り上げがあり、「シングル脱出カウンター」や「愛情テスト」などさまざまなシングル脱出サービスが人気で、ブラインドボックス商品がもたらす中にどんな人の情報が入っているかわからないというワクワク感、シングル層が愛にあこがれる気持ちなどが、絶えず人々に新鮮さを与えている。

シングルでいる自由もお見合いする自由も、すべて現代の若者が上の世代よりも自主独立していることの現われだ。専門家は、「シングル脱出の新スタイルが次々に登場するが、若者は新しいものを追い求める中で理性を保つことも必要だ」と注意を促した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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