ファーウェイが最新の身体科学ラボ公開、「デジタル」と「健康」に結び付ける取り組み強化

Record China    2021年11月29日(月) 15時0分

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ファーウェイは、健康や運動関連の測定機能を強化したウエアラブル製品の開発を強化している。写真はこのほど公開された東莞市松山湖地区に新たに建設された運動健康科学実験室。

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華為技術(ファーウェイ)は11月になり、健康管理やランニングの訓練に役立てるための利便性を向上させたスポーツウオッチの新製品数種を発表した。さらにこのほど、健康関連商品の開発強化の鍵となる、広東省東莞市内に建設した華為運動健康科学実験室(松山湖ラボ)をメディア向けに公開した。

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松山湖ラボは、ファーウェイと国家体育総局の体育科学研究所および体育情報センターが提携して設立した。松山湖は東莞市のハイテク産業パークであり、産業パーク管理委員会も松山湖ラボの設立に大いに協力したという。

松山湖ラボの床面積は4680万平方メートルで、投資総額は2億元以上(約36億円)。専門実験エリア、生態総合計測認証エリア、スポーツ健康シーンのインキュベーションエリアなどを備えており、専門的な計測が可能な分野は80以上という。またスポーツ人体科学、医学、データ処理の技術者など、さまざまな分野の専門家が共同して作業できる特徴もある。

ファーウェイは過去数年間にわたり、健康分野への投資を拡大させてきた。2016年には広東省深セン市内に健康科学実験室を設立し、20年12月には陝西省西安市に健康科学実験室を設立した。松山湖ラボの運営開始は21年10月で、ファーウェイにとって最大のスポーツ・ヘルス・サイエンスラボとなった。製品開発に直接に役立てる研究だけでなく、技術的な標準の確立にも力が入れられるという。

同社によるこれまでの研究成果は、スマートウエアラブル製品が搭載する健康関連の機能などに反映されてきた。例えば16年には動的心拍数モニタリング機能、17年には睡眠関連のモニタリングと評価、18年にはランニング絡みの身体の状態、19年には血中酸素のモニタリング機能を搭載する製品が発売された。

より専門的で精密なデータの取得が求められる医療分野での利用が可能な機能が付加されてきたことも特徴で、20年には心電図測定、21年には体温計測の追加が発表された。

測定で得られるデータは、数字の羅列でしかない。ファーウェイ関係者によると、健康や運動関連の機器開発で念頭に置いたことの一つは、利用者の身体の状態を「可視化」することで、実感を持って認識してもらうことという。

平常時や運動時に体の状態を知るために特に重要なデータの一つが心拍関連だ。独自に開発した心拍数モニタリングアルゴリズムであるTruseen1.0を搭載したウエアラブル機器を初めて発表したのは16年だった。当初は静的心拍数モニタリングを行う機能だったが、17年のTruseen2.0では6種のスポーツモードによる動的的心拍数モニタリングを実現。最新のTruseen4.0までに、24時間連続の心拍数モニタリングや全天候型血中酸素モニタリングなど、機能をさらに追加してきた。

それ以外の機能も追加することで、同社製品は昼の運動から夜間の睡眠まで、「フルシーンの健康生活」をサポートすることが可能になったという。さらに、価格帯が200元(約3600円)程度から3000元(約5万3000円)程度までと、商品ラインアップを充実させていることも特徴だ。

ファーウェイのウエアラブル製品はすでに医療分野の研究にも利用されており、北京市内の大手総合病院との提携により、心房細動の期外収縮リスクや睡眠時無呼吸の研究のために、計550万人以上のユーザーがモニター登録を済ませたという。中国では、「デジタル」と「健康」を結び付けた取り組みが、次々に出現している状況だ。(翻訳・編集/如月隼人

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