冷水は避けお湯を「がぶがぶ」、その背後にある中国人の“DNA”とは?

Record China    2021年12月4日(土) 21時20分

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中国青年報が「熱水を飲むことを愛することは、いかにして中国人のDNAに刻まれたのか」と題する企画記事を掲載した。

中国青年報は検索・ポータルサイトの百度の公式アカウントを通じて27日、「熱水を飲むことを愛することは、いかにして中国人のDNAに刻まれたのか」と題する企画記事を紹介した。

記事は冒頭で、成人男性の体の60%、女性ならば50%から55%は水と説明し「賢い水分の飲み方」を紹介するとした。

記事は「お湯を飲む歴史」について、古い時代には燃料が不足していたので、普通の人にとって熱水は望んでも得られなかった贅沢(ぜいたく)品だったと紹介。唐代(618-907年)になっても熱水を飲めたのは上流階級だけで、底辺の人々は水はおろか、食事も冷たいものだったという。

宋代(960-1279年)になると、庶民は自ら湯を沸かすことはできなかったが喫茶の風習が盛んになり、街角の行商人から熱い茶を買って飲むことができるようになった。ただし、清代(1644-1912年)になっても、「冷水を飲まないことで腹下しを予防する」ことを実践していたのは上流階級だった。

1930年代になると、西洋から細菌学が伝わり、熱水を飲む科学的根拠が示された。上海など経済が発達した都市では、湯冷ましなどを売る店が出現した。32年に中国全国でコレラが大流行すると、水を沸かしてから飲むことが感染防止の手段となった。

1950年代には、成立したばかりの中華人民共和国政府が全国で大衆に向けて、熱水を飲むよう呼びかけた。幼稚園では1日に3回、園児に熱水を飲ませることで、習慣を幼少時から身につけさせようとした。経済が発展するにつれ、人々は燃料不足に困ることがなくなり、一般庶民にも熱水を飲むことが定着していった。

中国人は「風邪の時には熱水を多く飲むべき」という。熱水に風邪を治す効果があるのではないが、症状を緩和するという。女性の場合には、熱水を飲むことで、生理痛がやや緩和することがあるとされる。中国伝統医学も、熱水を飲むことを勧めている。暑い時期にも熱水を飲めば、発汗作用が強まるので、かえって体温を冷やす効果があるとされる。

ここで大切なのが飲用する熱水の温度だ。セ氏65度以上では熱すぎる。世界保健機関(WHO)に付属する研究機関によると、セ氏65度の飲料は食道がんについて「人に対する発がん性が恐らくある」とされるグループに分類されているという。

記事によると、飲用するのに最も適した温度帯はセ氏35-45度だ。胃腸の温度はセ氏37.5度から28度なので、人体の内部環境温度に近い水の温度は、胃腸にとってさらによいという。

記事は最後の部分で「氷水」と人体の関係を紹介した。少量の「氷水」を飲むのならば、胃腸をやや刺激する程度だが、大量の氷水を勢いよく飲むと血管の急速な収束が発生して心臓や脳血管に到達する血が不足したり、最悪の場合には心筋梗塞を誘発したりすることもある。特に気温が高い時や激しい運動をした後には、注意が必要という。(翻訳・編集/如月隼人

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