中国の少子化加速はコロナのせい?―米華字メディア

Record China    2021年11月24日(水) 8時40分

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22日、米華字メディア・多維新聞は、中国で人口の増加ペースが急激に低下している背景について報じた。写真は杭州東駅。

2021年11月22日、米華字メディア・多維新聞は、中国で人口の増加ペースが急激に低下している背景について報じた。

記事は、中国統計局が発表した「中国統計年鑑2021」で、昨年の中国における出生率(人口1000人当たりの出生数)が8.52で初めて10を割り込み、1978年以降で最も低くなったほか、人口1000人当たりの出生数から死亡数を引いた自然増加率も1.45とやはり1978年以降で最低となったことが明らかになったと紹介した。

そして、出生率の低下について中国の一部専門家が、新型コロナの流行により男女間の交流が減少し、安心感も低下したことが原因の一つと指摘していることを伝える一方で「それは一理あるかも知れないが、あくまでも付加的な要素であり、主要因ではない」とした。

その上で、現在の出生率低下を招いた最大の要因は「当然ながら、中国政府が実施してきた厳しい計画出産政策、特に1980年第から2015年まで続いた一人っ子政策」だと指摘。同局のデータとして、1982年には33.6%だった0〜14歳人口の全人口に占める割合が2000年には22.9%、15年には16.5%にまで低下する一方、60歳以上の人口は7.63%から10.5%、16.1%と上昇したと伝えるとともに、合計特殊出生率も1990年の2.1から2020年には1.3まで低下し、国際的に「警戒ライン」とされる1.5人を下回る深刻な少子化状態に陥ったと紹介している。

記事は、現在適齢期を迎えている1990年代生まれの出産、育児に対するモチベーションが低く、その背景にはやはり中国政府がかつて進めてきた計画出産政策で遅い結婚や出産が大々的に宣伝、推奨されたことが影響していると指摘。また、2人以上の子どもを産む意思を持つ女性のうち、実際に第2子を出産したのは半数にとどまっているとし、その3大理由が経済的な負担、面倒を見る家族の不在、ワークライフバランスの問題であると伝えた。

さらに、若い世代では自分自身の人生を謳歌(おうか)するため、あるいは毎日仕事に追われていて恋愛や結婚をする時間がないといった理由から、「結婚しない」ことを積極的に選択する人が増えており、これも少子化を加速させる要因になっていることを紹介した。(翻訳・編集/川尻

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