「命に関わることなので、放っておくことなんてできなかった」と話すのは、浙江省衢州竜游県の高校生・王旭（ワン・シュー）さん（18）。13日、橋の上から飛び降りようとしている男性を目にした際、その服の端をしっかりとつかみながら、警察が来るまで7分間にわたり説得し、男性の自殺を思いとどまらせた。中央テレビニュースが伝えた。

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この日の午後、王さんは祖父の家に食事をしにいく途中で、男性が足を川側に下ろして橋の防護柵に座り、「死ぬんだ。川に飛び込むぞ」と呟いているのを目にした。王さんはすばやく男性の元に駆け寄ると、服の端をしっかりと掴みながら、「落ち着いて。思いつめないで。悩みがあるなら僕に話してみて」と話しかけた。

「おじさんって呼んでもいい？何かあるんだったら、相談にのるから、まずは降りてきて！」と王さんが言葉をかけると、男性は少しずつ落ち着きを取り戻し、王さんに心を開き、悩みを話し始めたという。その男性は、家庭内のもめごとが原因で思いつめ、橋から飛び降りようとしていたようだ。その男性には幼い子供が2人いることを知った王さんは、「おじさんが死んだら、子供はどうなるの？子供たちは家でおじさんのことを待っているんでしょ？こんなばかなことはやめて」と説得した。

王さんは男性に寄り添っている間、ずっと服の端をつかみ続けていたという。そして7分ほどたって、警察官が到着して男性を救い出すと、王さんはようやく服から手を放し、そのままその場を立ち去ったのだという。

その後、説得された男性は少しずつ冷静さを取り戻し、警察によって家まで送り届けられた。

派出所の警察官は「後になって王さんと連絡が取れた。そして、王さんが通う学校にも感謝と称賛の言葉を伝えた。彼はとても勇敢で、男性の命を救う貴重な時間を確保してくれた。とても感謝している」と語った。

王さんの教師は、「王さんは普段はとてもおとなしい生徒で、学校でも、男性を救ったことを誰にも話していなかった。とても誇りに思い、感動している」と語った。17日正午、学校は王さんに賞状を授与し、その勇気ある行動を称えた。

7分間にわたり寄り添うことで、男性の命を救ったこの高校生に、中国のネットユーザーは「この少年は素晴らしい。とても思いやりにあふれて勇敢」「どんな困難に直面しても、死んではいけない」「この善良な少年に『いいね！』を送りたい。いい大学に行けるよう祈っている」など、称賛のコメントを次々寄せている。（提供/人民網日本語版・編集/KN）