比大統領選の構図固まる、ドゥテルテ大統領長女は副大統領選に、故マルコス氏長男とペア

Record China    2021年11月22日(月) 7時10分

拡大

来年5月の比大統領選の構図が固まった。大統領選に出馬が取りざたされていたドゥテルテ大統領の長女サラ氏は副大統領に立候補。大統領候補の故マルコス元大統領の長男とペアを組む。写真はマニラ

来年5月のフィリピン正副大統領選の構図がようやく固まった。大統領選に出馬が取りざたされていたドゥテルテ大統領の長女で南部ダバオ市長のサラ氏は最終的に副大統領に立候補。大統領候補の故マルコス元大統領の長男マルコス・ジュニア氏とペアを組む。ドゥテルテ大統領は上院選に名乗りを上げた。

大統領選に立候補しているのはマルコス・ジュニア氏のほか、プロボクシングで世界6階級を制したパッキャオ上院議員、マニラ市のモレノ市長、ロブレト副大統領ら。来年2月8日から選挙戦が始まり、投票日は5月9日だ。

正副大統領選の立候補届け出は10月8日にいったん締め切られたが、規定によると、11月15日までは立候補者が自らは辞退し、別の候補者に代わりに出馬してもらう「交代届」ができる。前回2016年の大統領選でもドゥテルテ氏は交代届を出して急きょ出馬し、当選した。

事態が大きく動いたのは13日。AFP通信などによると、サラ氏は正副大統領選と同時に行われるダバオ市長選への立候補を取り下げ、副大統領選への立候補を表明した。政界引退を公言していたドゥテルテ氏は立候補期限の数分前に代理人を通じて選挙管理委員会に上院選への立候補を届け出た。上院議員12人は正副大統領選と同じに日に選出される。

各種世論調査でトップ走っていたサラ氏をめぐっては1期6年で再選が憲法上、禁じられている父親の後継として大統領選に立候補し、多数の死者を出している麻薬取り締まり関連の国内での訴訟や国際刑事裁判所(ICC)の捜査から父親をかばうのではないかと広く予想されていた。マルコス・ジュニア氏の陣営は13日、「サラ氏を副大統領候補に迎え入れる」との声明を出した。

両者が連携した理由は定かではないが、20年以上にわたり独裁体制を敷いたマルコス家とドゥテルテ家は親密な関係で知られている。1989年に亡命先の米ハワイで病死したマルコス元大統領の遺体は1993年に帰国が認められたが、その後の政権は国立英雄墓地への埋葬を拒否。2016年になってドゥテルテ大統領が埋葬を認めた。

地元の英字紙マニラ・タイムズが10月から11月にかけて行った世論調査で、マルコス・ジュニア氏とサラ氏の「正副大統領ペア」は55.7%の支持を獲得。2位以下に大差をつけた。

米国などとは異なり、フィリピンの正副大統領は別個に選ばれる。人気のサラ氏は当選が有力視されているが、マルコス・ジュニア氏が大統領になった場合、任期の半ばで退き、サラ氏に禅譲する可能性もささやかれているという。(編集/日向)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携