中国で急拡大するキッズコスメ市場=前年比300%増、2年後には7兆円規模に

Record China    2021年11月17日(水) 8時20分

拡大

中国で近年、キッズコスメ市場が急速に拡大している。一方で、トラブルも増加しており、当局は規制に乗り出した。

中国で近年、キッズコスメ市場が急速に拡大している。一方で、トラブルも増加しており、当局は規制に乗り出した。

中国メディアの健康界によると、中国の各種SNSでは子どものメイク動画の投稿が増えている。保守的だった上の世代に比べ、「80后(80年代生まれ)」「90后(90年代生まれ)」と呼ばれる若い親たちは、子どもの化粧に対しても比較的オープンな姿勢を示しているようだ。ある親は「娘が隠れて自分の化粧品を勝手に使うため、いっそのこと子ども専用の化粧品を買い与えた方が良いと思った」と語ったという。

キッズコスメ市場の拡大は数字にも表れている。越境ECプラットフォーム「考拉海購(Kaola)」によると、2020年のキッズコスメ市場の売り上げは前年比で300%増に。消費の中心となったのは、85年以降生まれの若い母親だったという。また、国際市場調査会社のユーロモニター・インターナショナルによると、子ども向けのスキンケア製品の中国国内市場総額は2018年にすでに前年比15%増の約197億元(約3兆5000億円)を記録。2023年には400億元(約7兆1600億円)規模になると見込まれている。

子どものメイクが拡大する一方で、安全性への懸念の声も出ている。広州中医薬大学第一付属病院の皮膚科の主任医師・丁慧(ディン・フイ)氏は「大人の化粧品は大人の皮膚の特徴に合わせて作られたもので、成分の中に添加された香料、防腐剤などが子どもの皮膚を刺激することがある。一部の大人用化粧品にはホルモンが添加されており、子どもが長期間使用すると皮膚トラブルや発育異常などさまざまな問題を引き起こすことがある」と指摘した。

「子ども用」と表示がある場合も注意が必要だ。今年1月、中国国内のブランドの乳児用クリームについて、顔が腫れたり発毛したりといった異常な症状が現れたとの報告が多数寄せられた。第三者機関の検査の結果、ホルモン剤のクロベタゾールプロピオン酸エステルが含まれていることが分かった。南方医科大学深セン皮膚病院皮膚科医の譚帥(タン・シュアイ)氏によると、現在は化粧品の管理制度が厳しく、違法にホルモンを添加すると罰金などが科されるため、化粧品の違法な添加は稀なケースだという。ただ、このほかにも防腐剤や鉱物油など、子どもの肌にあまり適さない成分が入っていることも少なくないという。

現在、市場に出回っているキッズコスメは「玉石混交」で、化粧品ではなく「子ども用玩具」として販売されている粗悪品も少なくない。「健康界」があるECサイト上のキッズコスメランキング売り上げ上位5社に対して化粧品の登録番号、成分表、検査報告書などを求めたところ、きちんとした情報を提供できたのは2社のみだったという。商品の購入者からの評価では、「水洗いしても落ちない」「においが強い」「アレルギーが出た」「発疹が出た」といった声が書き込まれていた。

こうした状況を受け、中国国家薬品監督管理局は先日、キッズコスメの安全基準の厳格化などを定めた「児童化粧品監督管理規定」を発表した。22年1月1日から施行される。「規定」では、これまで「子どもにも使用可能」などと書かれていた表示について、「安全評価のデータは成人用化粧品を基にしたものであり、根拠が十分ではない」として子ども用化粧品の検査・評価は個別に行うべきと記されている。該当製品には同局が定める子ども用化粧品のラベル表示が義務付けられるため、「子ども用玩具」などの名称で粗悪品が販売されることも禁止されるという。

「規定」の発表後、各省の市場監督管理局では早くも、子ども向け化粧品の販売に関する特別検査が実施されている。今月初めには、アモイ市で4種類の子ども用化粧品について「不合格」だったとして、メーカーに337万元(約6000万円)余りの罰金の支払いと、代表者に対して今後同業務を行うことを禁止する「終身業務禁止」の処分が科された。化粧品をめぐる問題で「終身業務禁止」となったのは全国初だという。(翻訳・編集/北田

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携