客も従業員も戻ってこない、苦境のチャイナタウン―華字メディア

Record China    2021年11月14日(日) 8時30分

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シドニーのロックダウンは基本的に終了したが、留学生の不在が中華街の飲食店の存続のみならず、オーストラリア経済全体に深刻な影響を及ぼしているという。

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2021年11月9日、中国僑網によると、オーストラリアのメディアは、シドニーのロックダウンは基本的に終了したが、留学生の不在がチャイナタウンの飲食店の存続のみならず、オーストラリア経済全体に深刻な影響を及ぼしていると伝えた。

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徐(シュー)さんは、シドニーで夜間営業の店を10年間経営している。新型コロナウイルス流行期間中のロックダウン政策は商売に大きな影響を及ぼし、徐さんは今のシドニーを「ゴーストタウン」と表現している。徐さんの話では、シドニーでの数カ月にわたるロックダウンは商売に非常に大きな影響をもたらし、チャイナタウンのバーを含む飲食店では顧客と従業員のいずれも不足しているという。「今、私が経営する3つの店には従業員が20数人しかいない。そのため、私のビジネスパートナーとそのガールフレンドや妻が店に来て手伝ってくれている」と徐さんは語った。

新型コロナウイルスが流行する前、徐さんは多くの留学生や一時的移民を雇い、シドニーのにぎやかなチャイナタウンで飲食を提供していた。香港スタイルの「九龍氷室(Kowloon Cafe)」では、従業員の半分以上が中国、シンガポール、インドネシア、タイ、韓国からの留学生で占めていた。徐さんは「今回は本当に存続が危ぶまれている。これは飲食業界全体の問題だ」と語り、大勢の海外からの留学生や労働者がオーストラリアに戻ることができる日を心待ちにしている。それは経営の圧力を緩和するためだけではなく、都市自体を救うためでもあるという。

これに対して、オーストラリア留学生協議会の王(ワン)会長は、留学生はオーストラリア経済に非常に大きな貢献をしているとし、「それだけでなく、留学生らはオーストラリアで消費も行い、同時に労働することによっても飲食業界に貢献し、さらに多くの留学生が物流ドライバーとして活躍している。留学生は特にこの新型コロナウイルスの流行期間中においても消費するだけでなく、オーストラリア経済に貴重な労働力を提供している。政府はより多くの行動をとることによって職場での搾取をなくすべきであり、われわれも抜き打ち検査など多くの行動をとる必要がある。なぜなら多くの留学生の給料が低すぎるからだ」と語った。王会長はさらに留学生のメンタルヘルスや福利の問題にも注目するようにと政府に呼びかけた。

シドニー大学ビジネス・スクールの李薇(リー・ウェイ)氏は、オーストラリアのホテルリテール業とレジャー業界は長年、留学生や一時ビザ所有者に大きく依存してきたとし、「ロックダウンおよび国境封鎖時に、国際的な労働力不足は大きな問題とならなかった。なぜなら、新型コロナウイルス流行の影響を最も受けた業界はホテルと小売業だからだ。ロックダウンの解除と国境封鎖の制限緩和が行われると、消費者の消費意欲も高まり、多くのホテルや小売企業も労働力不足の問題に直面することになり、これらの企業は現地の労働者を引き寄せ、効率を上げるために策を講じたいと考えているに違いない」と語った。

李氏はさらに、これはまだ先のことであり、政府は来年上半期に留学生の受け入れ人数を徐々に増やすことを検討する可能性があり、全ての留学生がオーストラリアに戻ることができる可能性が検討されるのは2022年の下半期になるだろうと述べた。(翻訳・編集/島野)

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