日本の小中学校では当たり前!子どもに掃除をさせるのはなぜ良いのか―中国紙

Record China    2021年11月10日(水) 15時20分

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中国紙・環球時報は8日、日本の小中学校で児童・生徒らに掃除をさせることの利点について論じた記事を掲載した。

中国紙・環球時報は8日、日本の小中学校で児童・生徒らに掃除をさせることの利点について論じた記事を掲載した。

北京市教育委員会(市教委)が2日に開催した全市基礎教育校長大会で、市教委の劉宇輝(リウ・ユーフイ)主任は「2.0バージョンアップ版放課後サービスを全面的に構築し、スポーツトレーニング、労働教育、学業指導などの脆弱(ぜいじゃく)な部分を重点的に向上させる」と表明。このうち、「労働教育」の部分をめぐり、全校を挙げての大掃除のような活動が今後再導入される可能性があるという。

これについて記事は、「海外にも児童・生徒に掃除をさせることで、その苦労に耐え、責任感を持つよう指導している国がある」とし、日本の小中学校ではこうした伝統があるほか、近年では欧米諸国でも同様の方法が導入されていると紹介した。そして、特に新型コロナウイルスが流行していた期間に子どもたちを主体的に教室の清掃に参加させることによって、「個人として衛生環境を保つことにも寄与すると考えられている」とした。

そして、「日本では児童や生徒が学校の掃除をするという伝統が長年続いている。学習指導要領には記されていないが、授業の一環として児童や生徒は学校の掃除を行わなければならない」とした上で、その起源について主に二つの説があると説明。「一つは仏教に由来すると言われており、江戸時代に学校の前進であり、庶民の子どもに読み書きを教えた寺子屋が登場した。掃除は仏教修行の一つでもあり、心身の鍛錬に良いとされており、寺子屋では授業の前後に掃除をすることが日常になっていたという。もう一つは、剣道や柔道、茶道などの『道』に由来するという説。こうした『道』は日本で古くから盛んであり、いずれも掃除の大切さや精神を絶えず伝えていったことで、日本の学校の中でも根付いていったという」とした。

また、児童・生徒らが教室の掃除をすることの効果について、日本の教育専門家の話として「教室への感謝の気持ちや身の回りの物を整理する習慣を養うことができる」と解説。「子どもたちは家でも掃除をすることができるが、学校は家庭とは違って勉強の場であるだけでなく集団生活の場でもあり、一緒に掃除をすることで集団意識、他者と協力する意識を養うことにもつながる。また、同じ学校や同じクラスでは、すべての生徒が平等に扱われるべきであり、家庭の経済状況や学業成績にかかわらず、集団生活の中で責任を負うべきであり、学校で掃除をすることで、子ども同士の平等意識の醸成にもつながる」と説明した。

記事はこのほか、シンガポールや欧米でも近年、児童・生徒に掃除をさせるようになっていると指摘。欧米では一部の専門家から「子どもを労働に利用している」との批判の声が上がったため、子どもたちは授業の合間に一定時間机を拭いたりごみを集めたりすることで学習環境を整え、それ以外の時間では専門の清掃員が掃除をするというように「バランスを取っている」ところもあると伝えた。(翻訳・編集/北田

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