【CRI時評】国家科学技術賞から読み解くチャイナ・イノベーションの秘密

CRI online    2021年11月4日(木) 18時10分

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中国科学界における年次の盛事である2020年度国家科学技術奨励大会が3日、北京市内で開催された。

中国科学界における年次の盛事である2020年度国家科学技術奨励大会が3日、北京市内で開催され、習近平国家主席が、国家最高科学技術賞を受賞した航空機設計者の顧誦芬院士(91)と原子力エネルギー科学者の王大中院士(86)に同賞を授けた。これは、中国政府が科学技術人材を極めて重視していることを最も良く説明する一幕だ。

イノベーションは、中国の発展をけん引する第一の動力だ。中国では過去5年間に、有人宇宙飛行、月探査、深海探査、量子通信などの重大な科学技術イノベーションの成果が次々に現れた。500メートル球面電波望遠鏡「天眼」が稼働し、衛星測位システム「北斗」は安定して運用されている。スーパーコンピューターや第5世代移動通信システム(5G)などのハイエンド設備の研究開発・製造においても相次いで重大なブレークスルーを遂げた。中国はグローバル・イノベーション・インデックスで2015年の29位から2020年の14位へと急上昇している。

また、中国は現在、世界で規模が最も広大でカテゴリーが最も充実している人材資源大国だ。専門技術人材は2010年の5550万4000人から2019年の7839万8000人へと増え、研究者数は8年連続で世界首位の座を保ち、2020年の国際特許出願件数は6万8720件で世界一だ。

「人材は第一資源」。2021年10月には「世界の重要人材センターとイノベーション拠点の構築を急ぐ」とする重要な戦略目標が打ち出された。中国国家統計局がこのほど発表したデータによると、2020年の中国のイノベーション指数は前年比6.4%増の242.6(2005年を100とする)となり、過去最高を更新した。

中国の科学技術イノベーションが何度も良い成果を収めてきたもう一つの原因は、全世界的な視野と対外開放を堅持し、自分の殻に閉じこもることは決してしないことにある。今回の国家科学技術奨励を例にとると、三大賞(国家自然科学賞、国家技術発明賞、国家科学技術進歩賞)は全て外国籍の専門家にも開放され、最終的に外国籍専門家が主管または関与して完成したプロジェクトは5つに上り、国際科学技術協力賞の受理者数は過去最高を記録した。

鍾南山呼吸器疾患予防・抑制イノベーションチーム」は今回、国家科学技術進歩賞のイノベーションチーム賞を受賞した。同チームは、新型コロナウイルス感染症との戦いにおいて「生命至上」という科学的態度を堅持し、確かな研究成果で無数の中国人の命を救い、さらには世界規模での呼吸器疾患の予防・治療においてもその一挙手一投足が重要な役割を果たしてきた。

中国がこうした輝かしいイノベーションの成果を収められる秘密は、科学技術人材に対する重視と育成だけでなく、科学技術イノベーションの交流に対する開放的態度、さらには中国が一貫して堅持している「科学技術の進歩は、全人類を幸せにするため、人類社会の公共知識と集団的知恵を増やすため」という意識にあることが、科学技術分野における中国最高の賞の授与から容易に見て取れる。これは、人類運命共同体理念のもう一つの生き生きとした実践であり、「チャイナ・イノベーション」による世界への重要な貢献でもある。(提供/CRI

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