真鍋氏のノーベル物理学賞受賞に韓国が反応=専門家「韓国は純粋科学に無関心」、ネット民「日本とは比較にならない」

Record China    2021年10月6日(水) 14時20分

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米プリンストン大学の気象学者、真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞が決定したことについて、韓国でも注目が集まっている。写真は韓国。

米プリンストン大学の気象学者、真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞が決定したことについて、韓国でも注目が集まっている。10月5日、韓国メディア・ニューシスが報じた。

スウェーデンの王立科学アカデミーは5日、日本出身の真鍋氏とドイツ・マックス・プランク気象学研究所のクラウス・ハッセルマン教授、イタリア・ローマ大のジョルジョ・パリージ教授ら3氏に2021年のノーベル物理学賞を授与すると発表。真鍋氏については、コンピューターを駆使し、地球の気候と地球温暖化の予測に関する物理モデルを構築した業績が認められての受賞となった。

1901年以降、ノーベル物理学賞は115回にわたり218人に授与されてきたが、気候変動科学分野の研究者が受賞したのは今回が初めて。受賞の発表を受け、韓国・ソウル大学地球環境科学部のソン・ソグ教授は、「同じ気候科学分野の研究者として非常にうれしい」とし、「地球科学を研究する人々にとっても大きな活力になるはず。地球科学も純粋科学の一分野として認められたと思うととても喜ばしい」と感想を述べた。

これにより日本は28人のノーベル賞受賞者の排出国となり、岸田文雄首相も今回の受賞の知らせに「日本国民として誇りに思う」とのコメントを発表した。しかし記事は「これに対し、韓国は金大中(キム・デジュン)元大統領のノーベル平和賞受賞が唯一で、科学分野でのノーベル賞受賞者はいないのが実情」と指摘。「韓国政府の純粋科学に対する関心と支援、人材育成の必要性が指摘されている」と伝えている。

前出のソン教授も、「真鍋氏の研究は1960年代の業績であり、当時韓国には気象学者もいなかった」とし、「当時は人工衛星や観測データもなく、数学を基盤に大気の物理的特性を活用して気温を推定した。そして、その上に3次元の気候モデルを構築したのが60年代」と説明。「韓国は純粋科学への関心が薄い。気候変動対策も政治家や科学者の仮面をかぶった非専門家が主導している」とし、「気候変動に対する研究予算は多いが、気候変動科学に特化した研究はほとんどなく、韓国にはまだ気候モデルもない。数値予報モデルのみかろうじて保有する水準」と語ったという。

韓国のネットユーザーからは、「『基本も知らず専門知識もない非専門家が主導している』というのが韓国の現実」「韓国では勉強ができたらみんな医者になるから」「韓国ではお金にならないことには関心が薄いもんね。アイドルや俳優の方が科学者より尊敬される社会」「純粋科学分野のノーベル賞受賞者数を見れば、その国の技術力の水準が分かる」など、現状に批判的な声が多く寄せられている。

また、「韓国が日本の植民地だったら、同じ日本人として誇らしく思っただろうな」「元々日本とは比較になるレベルじゃなかったのに、日本を超えたいという執着心によって韓国は短期間で先進国になれた。でも一方で自身の力を過信するようになったのも事実」など、日本に関するコメントも見られた。(翻訳・編集/丸山

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