大きな市場を開拓した中国の小型家電―中国メディア

人民網日本語版    2021年9月21日(火) 5時40分

拡大

今年上半期には、中国小型家電市場の全体的規模が急速に拡大し、中でも清掃類家電の力強い増加傾向が続き、市場規模は前年同期比40.2%増の136億元に達した。

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小売額が250億元(約4250億円)を突破し、販売量が1億1900万台を達成した。今年上半期には、中国小型家電市場の全体的規模が急速に拡大し、中でも清掃類家電の力強い増加傾向が続き、市場規模は前年同期比40.2%増の136億元(約2312億円)に達した。小型家電産業はなぜこれほど好調なのか、このほど関係者を取材し、小型家電産業の発展の道を探った。

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北京市海淀区に住む女性の尹さんは最近、床清掃マシンの新製品を購入した。床に落ちた猫の毛やこぼれたソースなど、このマシンで一回掃除すればすぐにきれいになるという。尹さんは、「これまで掃除をしてきれいにするのは面倒で大変だった。このマシンを買ってからは、床掃除が簡単で気軽なものになったし、掃除の後はボタンを押すだけで自動的にマシンの洗浄もできる。もう手で拭いたり、ロールブラシで掃除したりしなくていい」と話した。

これまでにない便利さの体験の背後には、スマート技術のサポートがある。添可智能科技有限公司の冷泠最高経営責任者(CEO)は、「当社のスマート床掃除マシン『芙万』の最大のイノベーションは人工知能(AI)チップを搭載し、床の汚れをスマートセンシングで読み取り、どれくらい掃除したらよいかを自動的に調節できるようになったことだ。今年上半期、『添可』ブランド製品の売上高は同817%増加し、ショッピングイベント『618』の期間だけで、『芙万』の取引量は14万台を超えた」と説明した。

小型家電分野では、スマート化により整った生態圏の構築が加速している。トレーニングのために家を出ると、スマートロックが自動的に施錠する。掃除ロボットがホームベースから出てリビングの掃除を始める。キッチンでは、スマート炊飯器が自動的に調理をスタートする……スマートフォンのアプリケーションプラットフォームを通じ、多くの家庭が小型家電を利用したスマートライフを送るようになった。

小米集団生態チェーン部の陳波副部長は、「最初の製品では便利さを感じていたが、今では複数の製品による連携効果の体験へと変わりつつあり、連携効果を感じたい利用者の割合がますます高くなっている。スマート生態圏の構築は今や小型家電産業の加速的発展を後押しする新たな原動力となっている」と述べた。

工業・情報化部傘下の賽迪シンクタンク消費財工業研究所の代暁霞副所長は、「全体として見れば、小型家電の細分化された市場が今まさに爆発的な成長期を迎えており、製品には多様化のトレンドが見られる。消費ニーズが多様化し、若い消費者層が急速に成長する背景の下、スマート化と個性化がこの業界の発展の突破口になりつつある。特に三線・四線以下の都市の世帯で消費ニーズが加速的にスマート化するトレンドが見られる」との見方を示した。

オンラインのライブ配信も小型家電の売り上げを伸ばす。科沃斯ロボット有限公司の関係責任者は取材に対し、今は大多数のオフライン体験店がライブコマースを実施している。上海万象城店を例にすると、今年の「618」期間には、ライブ配信を見たユーザーからの注文が60%以上を占めたという。

中国電子情報産業発展研究院がまとめた最新の報告書「2021年上半期中国家電市場報告」によると、小型家電ブランド企業がオンライン市場への投資を増やし、オンラインとオフラインが共同発展する全ルート型販売モデルがますます成熟していることが、小型家電市場の持続的な拡大にとって重要な役割を果たしているという。

ショート動画共有アプリ「抖音(TikTok)」傘下の抖音ECの関係責任者は、「従来の大型家電に比べて、小型家電は1製品あたりの価値が低く、種類が細分化されたものが多く、ライフサイクルが短く、消費の属性がさらに強いという特徴がある。これと同時に、抜群な見た目、多機能、高い社交的な属性を備えていることから、消費の若年化、個性化、洗練化といったレベルアップの流れに順応している。小型家電メーカーはショート動画とライブ配信を次々に展開しており、狙っているのはプラットフォームが若者層を引き付ける力だ」と述べた。

取材の中で、小型家電メーカーは一般的に中国市場における小型家電の見通しに期待を寄せていることがわかった。中・長期的に見て、産業構造の最適化、個人所得の増加、消費の持続的な高度化などが、小型家電産業により多くの新たな成長源をもたらすと考えているという。

美的のスマート小型家電部門の責任者は、「内から見ると、今後は、より多くの消費者がさまざまなスタイルの小型家電が暮らしにもたらす便利さを体験することになり、ますます多くの細分化されたニーズが呼び起こされるだろう。同時に、これまでの拡張の取り組みによって積み上げられてきたユーザーと製品のストックが、これから将来の巨大な買い換えニーズに転化して、企業の持続的な製品の世代交代、サービスの最適化を促進することになるだろう」と述べた。

前出の冷さんは、「外から見ると、現在の中国は小型家電製品のユーザー1人当たり保有台数で先進国とは一定の開きがある。中国の消費高度化のボーナスが、小型家電に非常に大きなビジネスチャンスをもたらすことになるだろう」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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