中国湖北省黄岡市の長江から2．5キロほどの場所で「牛乳水」が湧き出している。国営の新華社が6日付で伝えた。

同地域にはサッカー場80面分に相当する広さにリン酸石膏を保管している倉庫があり、大雨の影響で白濁した水が流出している。記事はこれを「牛乳水」と表現し、「周辺の水質が汚染され、総リン濃度は基準値の3474倍を超えた」と報じた。

記事によると、湖北省のリン酸石膏の保管場所は37カ所に達しており、そのうちの半数近くは長江と漢江（長江最大の支流）から5キロ未満に位置する。長江の水環境の安全に大きなリスクとなっており、地元の住民からも不満の声が上がっているという。

現地を視察した中央第三生態環境保護監督チームは「湖北省で一部のリン化学工業企業の環境汚染問題が依然として際立っていることを確認した」としている。

中国版ツイッター・微博（ウェイボー）では「長江付近で牛乳水が湧き出す」がトレンド入り。ネット上では「これはしっかりと改善に取り組まないといけない」「県以下では特にこういう汚染が深刻」「地方政府の環境保護部門は何をしているんだ」「（武漢市）漢陽区のごみ焼却場の臭いと灰に10年以上悩まされているが、関係部門は聞く耳を持ってくれない。徹底的に調べてくれ」といった声が上がっている。（翻訳・編集/北田）