マーベル最新作「シャン・チー」のトニー・レオン、「失敗した父親」と自分の生い立ちを語る

anomado    2021年9月4日(土) 20時30分

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マーベル最新作「シャン・チー/テン・リングスの伝説」に出演している香港の俳優トニー・レオンが、同作への参加を決めた裏に、父親のいない家庭で育ってきた自らの過去が関係していることを語った。

マーベル・スタジオ映画の最新作「シャン・チー/テン・リングスの伝説」に出演している香港の俳優トニー・レオン(梁朝偉)が、同作への参加を決めた裏に、父親のいない家庭で育ってきた自らの過去が関係していることを語った。

日本でも公開中の「シャン・チー」はマーベル史上初のアジア人ヒーロー映画。中国系カナダ人俳優のシム・リウ(劉思慕)が主人公のシャン・チーを、その父親で凶悪な犯罪組織テン・リングスを率いるシュー・ウェンウーをトニー・レオンが演じている。

トニー・レオンはこのほど雑誌インタビューで、これまでほとんど演じることがなかった父親役ながら、あえてこの役を引き受けたのは、自らの子供時代が影響していると明かしている。反発して自分の元から離れた息子を追い詰めるシュー・ウェンウーについて、「現実の世界において、超能力を持つスーパーヒーローが存在するとは想像もできないが、失敗した父親像なら容易に想像できる」と語っており、シュー・ウェンウーが邪悪な人物ではなく、「ダメな父親で、家族を愛しながらも、自分の愛し方が分からない」という複雑な面を持つキャラクターであることに、魅力を感じたと語っている。

インタビューで自分の生い立ちを述べたトニー・レオンによると、幼少時に父親は何度も家出を繰り返し、7歳からは完全に母子家庭になったという。学校で友達が父親の話をするのを聞くと、うらやましいと同時につらさと寂しさを感じ、そこから他人と接するのが苦手になった。その後、映画好きの母親に連れられて映画館に通ううち、ロバート・デ・ニーロやアル・パチーノといった名優に魅了され、20歳でテレビ局の俳優養成所に入った。自分ではない誰かを演じて泣いたり笑ったりすることは、抑圧されていた自分を解放する手段になるのを実感し、演技にのめり込んでいったと語っている。

少年時代から他人と距離を置き、何でも1人でこなすことを学ぶうち、そこから自分の好きなことを見つけてきたというトニー・レオン。東京や北海道に長期滞在して1人の時間を楽しんだり、スキーやサーフィンといった1人でできるスポーツを好むことなど、孤独を愛する一面を語っている。(Mathilda

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