米欧が中国に対抗して「レアアース同盟」を結成するのが難しい理由―中国紙

Record China    2021年9月4日(土) 11時20分

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中国紙・環球時報は1日、「米国と欧州連合(EU)はレアアース同盟を結成することは困難である」との評論記事を掲載した。

中国紙・環球時報は1日、「米国と欧州連合(EU)はレアアース同盟を結成することは困難である」との評論記事を掲載した。以下はその概要。

EUはこのほど、電気自動車のエンジンに不可欠な特殊磁石の域内生産を検討していることを明らかにした。欧州の生産者に中国メーカーと競争できるよう支援を提供するという。米メディアはこのEUの取り組みについて、CO2排出削減目標の達成を後押しするもので、中国への依存を減らすことを目指す米国の政策と呼応するものと評価した。

これを受け、EUの措置がわが国の関連産業に打撃を与えることや、EUと米国がレアアース磁石の分野で同盟を結び共同でわが国に対抗することを懸念する声もあるかもしれない。しかし、現在の状況ではその必要はそれほどない。なぜなら、われわれ自身が国際市場から撤退しない限り、いかなる国や経済体も中国のレアアース磁石産業の地位に代わることはできないからである。

わが国の国際的地位は市場競争力によるものである。現在、中国は世界市場で90%を供給しており、EUへの供給率は98%に上る。このように高いシェアを持つことができた理由は、レアアース資源の「安売り」ではなく、効率的な生産体系と堅固な技術保障によって強大な競争力を形成したからである。

ここ十数年の発展を経て、わが国はすでに世界のレアアース鉱輸出国(2007年に世界の97%を占めた)からレアアース加工大国に転身し、加工能力は世界の80%以上を占めている。19年、わが国は計13.2万トンのレアアースを採掘・製錬・分離し、うち自国用が7.9万トン、輸出用が5.3万トンだった。また、わが国はレアアース資源の輸入大国でもあり、19年のレアアース化合物の輸入は約4.1万トンに達する。

ここ数年、米国政府はいわゆる「国防安全保障」の口実の下、わが国のレアアースへの依存から脱却し、高コストを惜しまず自国のレアアース鉱物を開発しようとしてきたが、結果として中国にレアアース資源を輸出し、中国のレアアース加工製品を輸入することになった。米国は市場競争力のあるレアアース加工システムを構築することが難しいからだ。

EUと米国とでは政治的な要因が異なる。欧州企業は、中国企業が原材料コストの約5分の1に相当する政府補助金を受けているため、中国の生産者と競争できなくなっているとみている。これは、一部の欧州企業がいわゆる「不公平な競争」を持ち出し、自社の競争力の欠如を覆い隠す一種のパフォーマンスに過ぎない。

実は、中国政府にはレアアース産業に対してこのような高額の補助金を出す意思も必要もなく、逆にわが国は近年、環境保護などの厳格な法執行を通じてレアアース産業のハードルを引き上げ続けている。関連の生産コストは上昇し続け、レアアース製品の価格も上昇し続けている。

米国と同様に、EUのレアアース加工は中国に依存しており、まして欧州には米国のようなレアアース資源がない。わが国のレアアース分野への科学技術投入の拡大に伴い、日米欧のハイエンドレアアース製品加工における差も縮まっている。わが国のレアアース産業チェーンが整っているという優位性から、加工技術が同じであれば、わが国はハイエンド製品において十分なコスト優位性と市場競争力を持つのである。

また、EUは米国と同盟を結ぶことはできない。EUの方向性は、中国のレアアース製品の価格を引き上げ、欧州企業を保護したいというものだ。一方、米国はレアアース製品の価格を引き下げ、中国がレアアース産業を規制しないことを望んでいる。たとえ米欧が協力し、中国のレアアース製品への依存から脱却するために同盟を結ぶとしても、現在の中国の強大なレアアース加工力の下で市場メカニズムが十分に機能している限り、われわれは自信を持って問題ない。

もちろん、EUがあえて市場ルールと末端消費者の利益を顧みず、欧州のレアアース磁石製品に補助金を出し、中国の関連製品に制限を加えれば、短期的には世界のレアアース磁石産業に一定の影響を及ぼすことになる。EU諸国はすでにカーボンニュートラルの求めに応じ、電気自動車がガソリン車に全面的に代替する動きを加速させており、EUは世界のレアアース製品の主要な販売市場の一つとなっているからだ。

EUのレアアース関連企業も一時的にいくつかの利益を得られるかもしれないが、長期的に見れば必ず川下産業の競争力を損ない、欧州の電気自動車などの産業は世界のエネルギー改革の中でチャンスを失うことになろう。そして逆に、世界の他の地域の関連産業にとっては重大なプラスとなるのである。(翻訳・編集/北田

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