米GM、ボルトEV7万台リコール、バッテリー搭載の「LG電子が緊張」と韓国紙

Record China    2021年8月27日(金) 15時0分

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米GMは火災が相次いだ電気自動車「ボルトEV」約7万台を事実上全面リコールする。ボルトEVは韓国・LG電子製のバッテリーを搭載。費用負担は避けられず、韓国紙は「LGが緊張」と伝えた。米GM、ボルトEV

米ゼネラル・モーターズ(GM)は火災が相次いだ電気自動車(EV)「ボルトEV」約7万台について、事実上全面リコール(回収・無償修理)を決定した。ボルトEVは韓国・LG電子製のバッテリーを搭載している。リコール費用の負担は避けられないとみられ、韓国紙は「LG電子が緊張」と伝えた。

朝鮮日報によると、当初GMは2017~19年の生産分(約6万9000台)についてのみバッテリーモジュールの部品を交換するリコールを実施してきたが、今回対象を直近の生産分まで拡大した。ボルトEVはLGエナジーソリューションが生産したバッテリーセルをLG電子がモジュール化したバッテリーを搭載している。

韓国など北米以外の市場で販売されたボルトEVのリコールも段階的に進めれば、対象車両は15万台を超える見通しだ。米CNBCはバッテリーモジュールの交換にかかる費用は当初の8億ドル(約878億円)から最大18億ドルまで増える見通しだと報じた。それに伴うLGの追加損失も避けられない見込みだ。

17年から北米でボルトEVの火災が少なくとも3件起き、GMは昨年11月に最初のリコールに踏み切った。GMは当時、バッテリー管理ソフトウエアをアップデートし、充電率を90%に制限した。正確な火災原因を特定するまで、火災の再発を防ぐための当面の措置だった。

正確な火災原因はGMとLGが合同で調査している。ダグ・パークスGM副社長(グローバル製品開発担当)は「消費者の安全に焦点を合わせ、すべての決定を下した」と説明した。原因究明に先立ち、先手でリコールを決定した格好だ。韓国GM関係者は「米本社がリコールを決定した以上、韓国でも手続きに沿って近くリコールを開始する見通しだ」と話した。

ロイター通信によると、GMはLG側からリコール費用の賠償に関する約束を取り付ける方針。費用の分担率はまだ決まっていないが、GMは損害を丸抱えはしない構えだ。

GMが今年7月にバッテリーモジュールの交換を決めた際には、リコール費用8億ドルを勘案し、LG電子が2346億ウォン(約219億円)、LGエナジーソリューションが910億ウォンのリコール引当金を4~6月期の業績に反映させた。LG側は「顧客企業と共にリコール措置が円滑に取られるよう積極的に協力していく。原因調査の結果が出れば、費用負担率と引当金の額が決まる」とした。

GMがバッテリーの欠陥を追及した場合、LG側の分担金の割合が高まる可能性も少なくない。EV業界関係者は「現在は完成車メーカーがバッテリーメーカーの責任を追及した場合、たとえ不服でも賠償責任を逃れるのは難しい。バッテリーの完成度を高めることがカギになる」と語った。(編集/日向)

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