太平洋の島国の観光業、中国人観光客に期待―中国メディア

Record China    2021年8月22日(日) 22時10分

拡大

中国紙・環球時報(電子版)は21日、太平洋の島国の観光業が中国人観光客に期待しているとする記事を掲載した。写真はパラオ。

中国紙・環球時報(電子版)は21日、太平洋の島国の観光業が中国人観光客に期待しているとする記事を掲載した。

オーストラリア国立大学クロフォード公共政策大学院のサイト「ポリシーフォーラム」に20日付で掲載された記事を引用して伝えたもので、太平洋の島国にとって観光業は柱となる産業であり、同地域の国内総生産の11.1%、つまり38億ドル(約4172億円)の収入に貢献し、2018年には13万1010人の雇用を創出している。中国による観光協力の促進は、観光業が同地域で新型コロナウイルスのパンデミック後の経済回復を促進するものとして期待されていることを示唆している。

中国は、パンデミック前にすでに太平洋の島国で最も急成長する観光客の送り出し国であり、外国人観光客全体に占める割合は2040年までに26%に高まるとみられている。

太平洋の島国を訪れる中国人観光客の増加は、急成長している中国の中間所得層および中国と太平洋の島国との関係によって推進されているが、それにもかかわらず、太平洋の島国は依然として中国人観光客の主要な目的地ではない。18年に同地域を訪れた外国人観光客のうち中国人の割合は5.84%で、中国人の海外旅行者の0.088%にすぎない。

しかし、中国経済がパンデミック前の速度で成長を続けると仮定すると、海外旅行が再開されれば、太平洋の島国への中国人訪問者数の増加は続く可能性があり、太平洋の島国と中国政府の両方から強い関心が寄せられるとみられる。

パンデミックが太平洋の島国の経済に壊滅的な影響を及ぼしているため、中国からの訪問者数の増加の見通しは魅力的だ。中国政府の観点からは、「一帯一路」構想を展開する際に、民間レベルでの外交を強化する方法として、観光協力を促進する可能性がある。中国と米国、日本、オーストラリア、ニュージーランドなどの伝統的な大国との間の地政学的競争が太平洋で展開するにつれて、中国はこの地域に参入するための効果的な方法として観光業に目を向けるだろう。

一方で、中国と太平洋の島国との間の観光協力にも課題がある。最初の課題は、パラオと台湾との関係で、中国人観光客の継続的な減少が見込まれている。2番目の課題は、太平洋の島国の観光客受け入れ能力に限界があることだ。第三の課題は、定期便の不足により観光協力が妨げられることで、さらに地元の観光部門への投資が物議を醸したり失敗したりしたことで中国企業への信頼が損なわれていることも課題だ。

いずれにしろ、パンデミックの危機が終われば、太平洋の島国を訪れる中国人観光客がさらに増える可能性がある。経済が脆弱な島国の多くが、中国を含む海外からの観光客数を増やすための努力を倍増させることになるだろう。(翻訳・編集/柳川)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携