LG電子が6Gの実験に成功、データ送受信距離は100メートル=韓国ネット「まずは5Gを改善して」

Record China    2021年8月22日(日) 12時0分

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韓国のLG電子が、「夢の通信技術」と呼ばれる6Gの周波数帯域でデータを送受信することに成功した。写真はLGのスマートフォン。

韓国のLG電子が、「夢の通信技術」と呼ばれる6G(第6世代移動通信システム)の周波数帯域でデータを送受信することに成功した。韓国メディア・韓国経済が伝えた。

記事によるとLG電子は19日、ドイツ・フラウンホーファー研究機構のハインリッヒ・ヘルツ研究所で行われた実験において、155~175ギガヘルツの周波数を利用し通信信号を伝送することに成功したと発表した。データの送受信距離は100メートルだったという。

21年6月にサムスン電子も140ギガヘルツの周波数を使用し、実験室において15メートルの距離でデータを送受信することに成功したが、今回は屋外ということもあり、より実際の環境に近い条件で6G通信システムを実演させたことになる。

現在、韓国で一般的に使われている5Gの周波数は3.5ギガヘルツだが、6Gを使用するためには、少なくとも100ギガヘルツ以上の周波数が必要になる。また、周波数が高いほどデータ転送速度は速くなるものの、障害物による伝送損失が大きく、電波の到達距離が短くなってしまうため、高度な通信技術が要求されるという。

記事は「6Gの使用が可能になれば、個人のデータ利用がさらに快適になるだけでなく、無人のロボット手術のような『夢の技術』が実現することも期待される」と説明している。ロボット手術では、たった1秒でもデータ転送に問題が生じれば患者の命に危険が及ぶため、6Gのようなデータ遅延のない超高速の通信システムが必須だという。また、空を飛ぶ自動車や、現実と区別のつかない究極の仮想空間も、実現に近づくとのこと。

しかし6Gの常用化まではまだ先が長いといい、通信業界の関係者は、「6Gを実際に使用するためには、無線周波数集積回路(RFIC)、アンテナ、モデムなどの性能が大幅に向上しなければならない」とし、「6Gの中核部品や機器に関する技術の標準化にもかなりの時間が必要」と語っている。6Gの常用化は早くても2028年ごろになる見通しだという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「おめでとうございます。LG、頑張って」「やはりLGは期待を裏切らない」「これからも技術開発に励んで世界最高を目指してください」「産業スパイの存在に気を付けてないとね」など、応援の声が多く寄せられている。

一方では「その前に5Gのシステムを改善してほしい」「5Gのスマホだけど、1日中3Gのアンテナばかり表示されてるよ」「高周波であるほど直進性が強くて反射も激しく、日常的に使うにはものすごい数のアンテナが必要だと聞いた。障害物が何もない環境で、まっすぐ発射してデータの送受信に成功したというだけでは?」など、現在のサービスに対する不満の声も見られた。(翻訳・編集/丸山

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