女優ジン・ティエン（景甜）と俳優アーリフ・リー（李治廷）が主演したドラマを巡る訴訟で、裁判所が公表した判決文から、2人の驚くべき高額ギャラが思いがけず明らかになった。

2017年に撮影され、現在も未配信のままとなっている現代ドラマ「極客江湖」は、ジン・ティエンとアーリフ・リーの主演作。報道によると、投資側の1社が期限までに支払いを行わなかったため、作品のポストプロダクション作業を進められず、完成および配信を阻害することになった。このため、ドラマ制作側が安徽省の裁判所に違約を訴え、長く訴訟が行われていた。

このほど裁判所が判決書を公表したが、そこで注目されたのは主演2人の出演料だった。ジン・ティエンは8000万元（約13億6000万円）、アーリフ・リーは5000万元（約8億5000万円）で、しかもこれは所得税などを差し引いた額となっており、あまりの高額が人目を引いている。

中国では芸能人の高額ギャラに歯止めをかけるため、「限薪令」が17年に本格的にスタート。「出演者の出演料は制作費の40％以内」「主演俳優の出演料は全出演者の報酬の70％以内」などといった具体的な規定が設けられている。実際には15年頃に「限薪令」開始のうわさが流れ、少しずつ締め付けが行われていたが、そんな中での驚くべき高額ギャラが人々を驚かせることに。「一般人が600年働いた額を、1本の作品で稼ぐ」とネットでも声が上がっている。

なお、不祥事が報じられたことで注目を浴びた女優ジェン・シュアン（鄭爽）の主演ドラマの出演料が、1日あたり208万元（約3500万円）だったと話題になったばかり。同じく不祥事で注目を浴びる歌手で俳優クリス（呉亦凡/ウー・イーファン）は、リアリティー番組の出演料が8000万元と報じられ、こちらも驚くべき数字となっている。（Mathilda）