8日夜に東京の国立競技場で行われた東京五輪の閉会式で中国選手団の旗手を務めた陸上男子の蘇炳添（スー・ビンティエン）が閉会式にスマートフォンを持ち込まなかった理由がこのほど明らかになり、中国のSNS上で称賛の声が相次いでいる。

蘇は、陸上男子100メートル準決勝で9秒83のアジア新記録を樹立。決勝では出遅れて6位も、9秒98をマークした。男子400メートルリレー決勝では3走を走り、4位入賞に貢献した。

中国のニュースサイト「観察者網」やテクノロジー系メディア「快科技」の12日付報道によると、蘇はその後のインタビューで、閉会式の入場を待つ間、（入場の際に）頭を上げ、胸を張り、掲げた五星紅旗（中国の国旗）をなびかせることに意識を集中していたため、スマホを持ち込むどころではなかったと語った。

観察者網は、SNS上の書き込みをいくつか紹介し、「蘇神（蘇炳添の愛称）の自律・真面目な態度は多くの人々を感動させたようだ」と伝えている。（翻訳・編集/柳川）