中国の王毅（ワン・イー）国務委員兼外交部長（外相）はASEAN輪番議長国であるブルネイのエルワン第二外務大臣の招待に応じて、8月3日～6日の日程で、テレビ会議の形式で開催されるASEANプラス1（中国）外相会議、ASEANプラス3（中日韓）外相会議、東アジアサミット（EAS）外相会議、ASEAN地域フォーラム（ARF）外相会議に出席する。

王部長のASEAN関連外相会議出席について、中国外交部の報道官が2日、記者の質問に答えた。

【記者】中国は王毅部長がASEAN関連外相会議に出席することを発表した。中国は現在の東アジア協力をどう評価するか。今回のASEAN関連外相会議に何を期待するか。

【報道官】現在、東アジア地域協力は全般的に良好な基調にあり、域内国の新型コロナ対策や経済回復にとって積極的な助けとなっている。その一方で、世界的に感染状況の再拡大や変動が見られ、地域では焦点となる問題が絶えず起き、東アジア協力はさらに多くの複雑な要素に直面している。

中国は常にASEANを地域の平和・安定維持、地域統合の促進における重要なパワーと見ており、ASEAN共同体の構築を支持し、東アジア協力におけるASEANの中心的地位を支持し、ASEANが国際・地域問題でさらに大きな役割を果たすことを支持している。中国はASEANとの対話関係構築30周年を契機に、域内国が引き続き協力に焦点を合わせ、共に発展を図り、共に試練を迎え撃つ後押しをし、地域の平和・安定と発展・繁栄を共に維持することを望んでいる。

第1に、新型コロナ対策協力の深化。中国は引き続き責任ある大国として役割を果たし、域内国のワクチン需要を満たすためできる限りのことをする。各国が協力して地域ワクチン生産・分配センターを構築し、この地域におけるワクチンのアクセシビリティとアフォーダビリティを促進することを支持する。各国は科学的な新型コロナ対策を堅持し、政治化やスティグマタイゼーションに反対するべきだ。

第2に、経済回復の促進。パンデミック後の各国の発展戦略を積極的に連携させ、協力の新たな原動力と注目点を育成する。地域的な包括的経済連携（RCEP）協定の早期発効・実施を推進し、地域の産業チェーン及びサプライチェーンの安定性と円滑性を維持し、各国経済の早期回復をサポートする。

第3に、持続可能な発展協力の拡大。新たな科学技術・産業革命という契機を利用して、地域のデジタル及びエネルギー構成のモデル転換を加速し、気候変動対策、環境保護、防災・減災、新型エネルギー資源面の協力を積極的に繰り広げ、地域のグリーンリカバリーの実現を推進し、将来の地域的な試練、グローバルな試練により良く対処する。

第4に、真の多国間主義を実行する。国連中心の国際体制及び国際法に基づく国際秩序を断固として維持し、「小集団」作りやゼロサムゲームを阻止し、地域経済の発展を支える各コミットメントを実際の行動に移す。（提供/人民網日本語版・編集/NA）