中国のスポーツメディア・新浪体育は1日、東京五輪陸上男子100メートルで中国の蘇炳添（スー・ビエンティエン）がアジア記録を更新したことに、日本の記者から絶賛の声が上がっていると報じた。

同日に行われた準決勝で、蘇は自身が持つアジア記録9秒91を大きく更新する9秒83をマーク。全体トップで決勝に進出した。その後に行われた決勝では9秒98で6位だった。

記事によると、決勝のレース後、新浪体育の記者と顔見知りの日本人記者は「本当に興奮している。素晴らしい。日本人もみんな感激した。残念ながらメダルは獲得できなかったが、日本人選手は向こう10年はこのような記録は出せないかもしれない」「（蘇には）日本人にはない爆発力がある。これ（アジア記録更新）は間違いなくビッグニュース」などと語っていたという。

記事は、「日本の記者たちは蘇炳添がなぜこれほど強いのかに興味を持っていたが、中国の記者たちも実はあまりよく分からない」とし、「新型コロナウイルスのため中国国内の試合は取材することが難しくなっていた。蘇は最近、9秒9台の記録を2回出していたが、具体的にどんなトレーニングによって飛躍的に向上したのかは、中国の記者たちにとっても謎なのだ」と伝えている。

別の日本人記者は蘇が国からどのくらいの報奨金をもらえるのかに興味を持っていたといい、「国家体育総局の基準に照らせば、彼はメダリストではないため、中国陸上協会から上位8位入賞の賞金しかもらえないかもしれない。ただ、これほど衝撃的な記録を出したため、スポンサーや（地元の）広東省、勤務する大学も彼を失望させることはない（何らかの賞を与える）と信じている」と説明している。（翻訳・編集/北田）