ドイツ人記者が鄭州で囲まれた騒動、「勘違い」だった?―独メディア

Record China    2021年7月28日(水) 7時20分

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26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、河南省鄭州市で取材をしていたドイツ人記者が現地市民に取り囲まれるトラブルが発生したと報じた。

2021年7月26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、河南省鄭州市で取材をしていたドイツ人記者が現地市民に取り囲まれるトラブルが発生したと報じた。

記事は、ドイツ人記者のBoelinger氏が24日、同僚とともに鄭州市中心部でドイチェ・ヴェレの中継リポートを行った際、周囲に人だかりができ、スマートフォンでBoelinger氏を撮影していることに気付いたとした。

そして、中継後にBoelinger氏が現地市民を会話しながらスマホで撮影をしようとしたところ「撮影をするな」と言われたほか、「誰だ、どこから来た」と質問されたと紹介。そこに河南テレビ局の関係者という女性2人が「話をしたい」と言われて会話し、会話を終えてその場を離れようとしたところ多くの市民から取り囲まれ「あんたたちはなんで中国を悪く言うのだ」と詰問されるとともに、Boelinger氏のスマホを取り上げようとする市民もいたと伝えている。

また、ネット上で拡散した映像では、Boelinger氏が街頭で市民に取り囲まれて詰問を受ける中、河南テレビ局の女性2人が市民らをなだめる様子が映っていたと伝えた。

その上で、Boelinger氏がやがて「自分はBBCの記者と勘違いされている」と気付き、市民らはBoelinger氏がドイツの記者であることを知ると怒りを鎮め、テレビ局の女性らが「Boelinger氏は支援をしたいと言っている」と説明すると、市民から歓迎の声や謝罪の声が聞かれたと紹介している。

記事は、この様子がSNS上で紹介されると、中国のネットユーザーからは「西洋の記者に客観的な報道を求めても意味がない」「外国人は、自分がなぜ中国で人心を掌握できないのか、永遠に理解できないだろう」など、BBCなど欧米メディアによる反中的な報道に対する批判の声が寄せられたとした。

また、環球時報も「中国の公衆が西側メディアの報道に怒りを覚えるのには、理由がある」と論じるとともに、「西側の記者を現場で取り囲むようなことは推奨しない。彼らに『中国から圧力を受けた』と吹聴する材料を与えてしまうことになるからだ」とする評論記事を発表したことを紹介した。

Boelinger氏は「今回の件がこれほどの波紋を呼ぶとは思っていなかった。中国での報道では取り囲み、にらみ合い、詰問、妨害といった事柄が日常的に生じるものの、『悪人』とののしられたのは初めてだ」と語るとともに、「中国をおとしめている」との批判に対しては「自身の報道で事実に背く話をしたことはない」との見解を示している。(翻訳・編集/川尻

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