多様化する「高温経済」に見る中国の消費新トレンド―中国メディア

人民網日本語版    2021年7月20日(火) 9時50分

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中国では「ホットなあの手この手」を次々繰り出し、「高温経済」がますます多様化している。

夏の盛りが訪れ、40日間にわたって高温の天気が続くと、中国の一部の都市で「ストーブモード」がスタートし、長く続く猛暑への警報が次々に発令された。目端の利く業者はそこに潜む商機に焦点を当て、「ホットなあの手この手」を次々繰り出し、「高温経済」がますます多様化している。中国新聞社が伝えた。

湖南省長沙市にある長沙功夫ペット預かりトレーニングホテルなどの業者は、この時期にぴったりのペット向け暑さ対策サービスを打ち出した。同ホテルでは、犬たちはエアコン完備の個室で涼み、骨、オリーブ、ひょうたん、消火栓などの形をした暑さを吹き飛ばす冷たいおやつも用意されている。

同ホテルのオーナーの彭群凌さんは、「人間がアイスクリームを食べるようなものだ。高温の天気になり、ペットの飼い主は『うちの子』のための科学的な暑さ対策をどうしたらいいかに困って、多くの方が私たちの暑さ対策預かりサービスを選ぶ。わんちゃん1匹の夏シーズンの暑さ対策預かりサービスの料金は1万~2万元(約17万~34万円)で、このほかに毛のカット、スパ、レジャープログラムなどの暑さ対策サービスもある」と話した。

南京のペット用品ショップのオーナーの辜宜林さんは、「中国の多くの家庭で、ペットはあらゆる面で人と同じような暮らしをしており、高温の季節にはペットの暑さ対策が相当の出費になる。ペットをかわいがることは今では『高温経済』の新たなジャンルの1つだ。ウサギ、チンチラ、猫、ハムスター用のひんやりボード、アルミ合金クールベッド、クールマット、クールボックスなどの暑さ対策グッズがよく売れており、多くの店でこうしたグッズの売り上げが前期に比べ全体的に30%以上増加している」と話した。

高温になると目新しい暑さ対策の神グッズが次々と登場している。辜さんは、「今年の夏は、多くのECプラットフォームで男性用キュロットスカートが売り出され、人気の中国風、ゲーム、アニメなどの要素を取り入れる人も多く、今年の夏は若い男性の間でこうした奇抜なコーディネートが新たなトレンドになりつつある」と述べた。

自動車の日よけ対策もトレンドだ。長沙の自動車用品店の店員の張玲さんは、「車に乗っていると非常に暑いので、多くのオーナーが愛車に日よけフィルムを貼り、車が10台あれば7台は貼っている。サンシェードや日よけボードなどの暑さ対策グッズの売り上げも好調で、車内の温度を下げるスプレーは女性に人気がある」と話した。

苗木産業も「高温経済」の分け前にあずかろうとしている。「中国花の木の里」と呼ばれる長沙市雨花区跳馬鎮にある育景園では、研修を受けた造園士が苗木を刈り込んでいた。同園の黄一樹社長は、「夏は樹木が盛んに育つ時期で、今のうちに造型に影響する枝を刈り込んでおかないと、冬から春の繁忙期に元気に育ったいろいろな形の植木製品をお客様に提供できなくなる。富裕層はうちにプライベートガーデンや庭園の植木の刈り込みを依頼してくる。一番多い場合、造園士の日給が1000元(約1万7000円)を超える」と話した。

人々の「高温ニーズ」に合わせて、盒馬鮮生などの生鮮食品プラットフォームは冷却サービスを次々に打ち出す。盒馬のスタッフは、「当社は『夏の清涼飲料チャンネル』を特別に打ち出し、各店舗に冷却専用コーナーを設け、凍らせたスイカや各種の冷たい飲料、ジュース、ビールなどを販売する。スイカは凍らせたら売り上げが2倍近く増えた」と話した。

業界の専門家は、「新経済と新小売の誕生発展と消費高度化に伴って、中国の『高温経済』の業態がますます多様に、目新しく、個性的になって、中国の大衆消費の新トレンドを映し出している」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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