米国の研究開発費は60年来最低水準、2025年には中国に追い抜かれる—香港華字紙

Record China    2021年7月19日(月) 7時40分

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香港紙のサウスチャイナ・モーニングポストが、米国で投じられる研究開発費は過去60年間の最低水準に落ち込んでおり、2025年には中国に追い抜かれるとのリポートを紹介した。

香港華字紙のサウスチャイナ・モーニングポストは16日付で、米国で投じられる研究開発費はGDP比で過去60年間の最低水準に落ち込んでおり、2025年には中国に追い抜かれるとのリポートを紹介する記事を発表した。

リポートの著者は、米イリノイ州シカゴ郊外にあるノースウェスタン大学のベンジャミン・ジョーンズ教授だ。

ジョーンズ教授の調べによると、中国は2000年以来、研究開発に投じる資金を毎年16%増やし続けてきた。一方の米国は、研究開発に投じた資金は過去10年間の平均で国内総生産(GDP)の2.8%で、研究開発費のGDPに占める割合は、過去60年間で最低水準に落ち込んだという。中国が現在の第14次五カ年計画を実行すれば、同計画の対象最終年の25年には、中国が研究開発に投じる資金は米国を抜いていることになるという。

ジョーンズ教授は、中国が科学や技術のイノベーション分野での投資を大幅に増加させている狙いは、経済面で世界をけん引する存在になり、全世界での影響力を強化することとの見方を示した。一方の米国は、科学や技術分野の投資の不足が深刻で、米国人の生活水準や健康、国家の競争力、危機対応能力に悪影響が発生する可能性があるという。

ジョーンズ教授はリポート中で、中国が新型コロナウイルスワクチンの開発を懸命に進めたことにも言及した。中国の場合、国家の指導者は特定の脅威を感じた場合「最大限の行動を取る」傾向があり、新型コロナウイルス関連だけでなく、この傾向は常態化しているという。

サウスチャイナ・モーニングポストはさらに、トランプ前大統領や共和党関係者、多くの米国人のワクチンや気候変動への態度から、米国では反科学の感情が横行していることが見て取れるとするエリック・バーク香港科技大学名誉教授の意見を紹介した。バーク名誉教授は、反科学や反移民の感情が、将来の米国をさらに一歩、後退させる恐れがあるとの見方を示したという。(翻訳・編集/如月隼人

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