ペットたちの質の高い暮らし、急速に発展する中国のペット産業―中国メディア

人民網日本語版    2021年7月8日(木) 14時0分

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ここ数年、中国ではペットの頭数が大幅に増加し、飼い主の人口がますます増えている。

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ここ数年、ペットを飼う人の数がますます増えている。ペットバトラー、トリマー、トレーニングコーチなどの職業に人気が出て、ペット産業従事者がますます増加するとともに、整ったペット産業チェーンが形成され、ペット経済がかつてないほど収益への期待を抱かせ、活力をほとばしらせている。中国新聞網が伝えた。

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■ペット用星つきホテルの基準は?

四合院(中国伝統的家屋建築)の木陰の下でブランコが揺れ、アフタヌーンティーを「楽しむ」……6日に内モンゴル自治区フフホト市の尚寵ペット荘園を取材すると、薩摩犬、秋田犬、コーギーなど、預けられていた数匹の犬が心地よさそうに夏のひとときを過ごしていた。

夏休みシーズンがまもなく訪れ、ペット荘園の「お客様」が増えてきた。ペットバトラーの鍾華(ジョン・ホア)さんは、「毎年休みの時期になると、数十室ある部屋はいっぱいになり、1~2週間前に予約しないと部屋が取れない状況だ」と話した。

「90後(1990年代生まれ)」の鍾さんは自分自身も犬が大好きで、数年前に高級ペット預かりショップを始めることにした。場所を選び、プランを立て、設計をしており、ペットの飼い主が考えつくことなら何でも鍾さんのペット荘園の中に体現されている。

鍾さんは、「星付きホテルのようなサービスを提供しなければならない。そうしなければ『飼い主さん』はかわいいわが子を安心して私たちに預けてくれない。今や『ペットの奴隷たち』の預かりサービスへの要求はどんどん高くなっている。ペットがうちに来ることが決まると、バトラーはすぐに仕事に当たり、送り迎えを担当する。それだけでなく、VIPルームやVVIPルームなどの部屋タイプを選べる。これは、『飼い主さん』がいつでも『わが子』の様子をオンラインでモニタリングする必要があるかどうかによって決まる」と話した。

鍾さんによると、ペットバトラーで一番重要なことはペットの心身の健康状態をチェックすることだ。「元気がなかったら、もっと一緒に遊んだり、話しかけたりして、心を落ち着かせるようにする」という。

■ペット美容が勢いよく発展中

トイプードルを連れてきた王さんは、「夏になると毛が長いと熱くなるので、毎年、本格的に夏が始まる前に、うちの子をトリミングに連れてくる」と言い、トリマーの高瑞さんに愛犬を預けた。

30代前半の高さんは、ペット美容業界に身を置いて8年になる。25歳まで妻と南方で働いていた時に偶然、ペット市場と接触する機会があり、ペット産業の将来性を見込んで、ペット美容の技術を学んだ。それから故郷のフフホトに帰って自分のトリミング店をオープンした。

マスクをして、美容技術者の服を着た高さんは、仕事を始めるとまもなく顔中汗だらけになった。「ペットの美容は根気のいる仕事。シャンプーしてドライヤーをかけ、ブラシで毛の方向をそろえ、カットして、最後にスタイリングをする。トイプードルやビションフリーゼなど(の子犬)の1頭あたりの料金は100元(約1700円)に満たないが、仕上げまで3時間ほどかかる」という。

トリミング店にはトイプードルとビションフリーゼのヘアスタイル見本のイラストがあり、10種類ほどのスタイルが紹介されている。飼い主はそこから選ぶこともできるし、「プライベートオーダー」をすることもできる。

高さんは、「一番忙しいのは祝休日で、特に春節(旧正月)にトリミングをするなら1カ月前には予約してほしい」と話した。

■ペットトレーニングコーチが徐々に人気

「ペットトレーニングは不人気ジャンルから人気ジャンルに変わった。これまでペットのトレーニングを学ぶのは自分のペットのためだったが、それが『金の卵を産む』技術になるなんて思いもしなかった」。こう語るペットトレーニングコーチの王寅さんは、2015年に自分の犬と周りの「犬友だち」の犬に基本的なしつけをするため、ペットトレーニング技術を学びたいと考え始めた。そこで単身、アジア育犬連盟(KCUA)の門をたたき、技術を学び始めた。

カリキュラムを終えて戻ってきた頃、ペットトレーニング業界はまだあまり知られていなかった。しかし、王さんの技術は周りの友人たちに口コミで伝わり、「犬友だち」の間で広く知られるようになった。

そして今、王さんのところに連れてこられたペットは、全日制のトレーニング学校に入学したようなもので、カリキュラムは「小中高レベル」と「大学レベル」に分かれている。

王さんの説明によると、トイレの正しいしつけ、正しいリーダーウォーク、おすわりと伏せ、人に迷惑をかける行動をやめさせるなどは「小学生レベル」、むやみにものを口に入れない、呼んだら戻って来る、エサを守らない、人を噛まないなどは「中高生レベル」、数を数える、じっとしている、パフォーマンスをするなどは「大学レベル」だ。

ペットのトレーニングに携わったこの6年間、王さんは数えきれないほど犬にかまれたが、信念を持ち続けた。王さんは、「現代の家庭でペットは重要な位置を占める。うちに来る多くの方が、どんなに『学費』がかかってもいいから、『うちの子』を賢い優等生にしてほしいと強く願っている」と話した。

王さんのトレーニングを受けて、順調に巣立っていった犬たちは100頭以上に上っている。

中国のペット業界はスタートが相対的に遅かったが、社会の発展に伴ってペットに関する観念が普及と拡大を続け、ペット経済もそれに伴って急速に発展した。「中国のペット業界市場見通し予測と投資戦略計画分析報告」によると、2010年から2020年までの間に、中国のペット業界の市場規模は134億4000万元(約2284億8000万円)から727億3000万元(約1兆2364億円)に拡大し、複合年間成長率は20%に迫り、世界平均を上回ったという。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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