新型コロナのデルタ株、中国でも広がり、「感染対策に試練もたらす」と中国メディア

Record China    2021年6月25日(金) 13時20分

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インドで確認された新型コロナウイルス感染症の変異種「デルタ株」が中国でも広がりをみせている。中国メディアは「感染対策に試練をもたらす」などとして、警戒を強めている。

インドで確認された新型コロナウイルス感染症の変異種「デルタ株」が中国でも広がりをみせている。中国メディアは「感染力が高くて潜伏期間が短く、ウイルス量も多い。症状が急激に変化するといった特徴があり、感染対策に試練をもたらす」と報道。警戒を強めている。

ロイター通信によると、中国南部の広東省では省都の広州市で5月21日にデルタ株の最初の感染者が確認されて以降、感染者が168人に上っている。90%近くは広州で確認された。深セン市と東莞市でも感染者が見つかった。

中国網によると、デルタ株について中国疾病予防管理センターの馮子健研究員は「感染力が大幅に強化されている。また潜伏期、もしくは継代の期間が短く、わずか10日で5、6世代に継代する。ウイルスの感染ペースが上がっている。感染者の検体のPCR検査結果によると、ウイルス量が大幅に増えている」と述べた。

馮氏は「既存の研究データによると、この変異株は感染力が比較的高い。世界保健機関(WHO)が現在確定している『要注意』の変異株のうち感染力が最も高く、従来よりも感染力が倍になっている」とも言及。「英国で見つかった変異株の感染力を40%超上回っている」と注意を喚起した。

中国紙・新京報(電子版)によると、34歳の女性は5月25日、広州市の飲食店内の化粧室で約14秒居合わせた58歳の女性から感染した。防犯カメラの映像などから分かったもので、58歳の女性はマスクを着けていなかったという。

国務院共同感染対策メカニズム総合チーム広東作業チーム医療緊急治療チーム専門家で中山大学付属第一病院救命医療科主任の管向東(グワン・シアンドン)氏は「今回の広州の感染者は発症後に重症化・重篤化する割合が上がっている」と指摘。「しかも早く重症化・重篤化している。患者のCt値が非常に低いが、この値が低いほど体内のウイルス量が多く、陰性になるためかかる時間が長くなる」と説明した。

12日にネット上で公開された「中国疾病予防管理センター週報(英語版)」のある論文は、ワクチン接種のデルタ株感染への影響を分析した。論文によると、四川省から入境・帰国した後にデルタ株の感染が確認された3人のうち、ワクチン接種済みは2人、未接種は1人だった。研究によると、前者は後者よりも感染確認から抗体陽性になる時間が短く、Ct値が高く、入院期間が短いという特徴があった。

馮氏は「現在の優先事項はワクチン以外の公衆衛生干渉措置を含む各種感染対策の強化と徹底だ」と強調。「同時にワクチン接種を急ぎ、総合的な措置を講じて広東省の感染拡大を防ぎ止める」と訴えた。(編集/日向)

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