中国政府の脅威に?「寝そべりTシャツ」がECサイトから撤去された理由―独メディア

Record China    2021年6月24日(木) 9時20分

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21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国社会で流行した「寝そべり族」という言葉が早くも政府により「抹殺」されようとしていることを伝える記事を掲載した。

2021年6月21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国社会で流行した「寝そべり族」という言葉が早くも政府により「抹殺」されようとしていることを伝える記事を掲載した。以下はその概要。

中国社会で議論を読んだ「躺平(寝そべり)主義」が中国の主要メディアから代わる代わる批判を浴びた。そして、ECサイトのタオバオ上では「躺平」の文字が入った商品がすでに撤去され、「躺平Tシャツ」も見当たらなくなった。

「躺平」は、中国経済の成長鈍化、社会問題激化というバックグラウンドの下で、特に若者が現実的な環境に失望し、無欲の生存状態や価値観を選択することを指す言葉としてにわかに流行し、ネット上では「家も車も買わない、結婚しない、子どももつくらない、お金を使わない」ことで最低限の生活水準を維持し、他人の金儲けの道具にされたり他人から搾取される奴隷にされたりすることを拒むことが提唱され、議論が繰り広げられてきた。

しかし、この言葉が持つ哲学は、習近平(シー・ジンピン)国家主席の提唱する「袖をたくし上げて奮闘せよ」というスローガンに相反するものであり、たちまち政府系メディアからの批判を浴びることになった。新華社は5月20日に南方日報の文章を転載して「プレッシャーの前で寝そべることを選ぶのは正義でないばかりか恥であり、何の価値もない」と断じ、光明日報も同日に「寝そべり族が経済、社会の発展に多くの悪影響をもたらすのは明らかだ」との文章を掲載した。

そして、5月の終わりになると、ネット上に数多く存在していた「躺平」について議論するグループが閉鎖され、関連の書き込みも続々削除されていることにネットユーザーたちが気付き始めた。5月31日にはついに、SNSの豆瓣で「躺平」がセンシティブワードに設定されたのである。

あるアナリストは「躺平」が中国社会の貧富差拡大、富の分配の不公平、底辺で頑張っても相応のリターンが得られないという現状に対する市民の不満、ネガティブな反抗、社会への協力を拒む意識の表れであり、政府の価値観を脅かす側面を持っていると指摘する。そして、議論が進めば進むほど、「躺平」主義はより強烈な積極的反抗心を呼び覚ますことにさえなるというのだ。

政府がさらに不安を感じているのは「躺平」主義が強い社会的な共感、コンセンサスを生じかねないということだ。人々が「消費、奮闘を拒み、他人の利益の犠牲になることを拒む」という非協力的な意識で団結すれば、政府のイデオロギーや現体制にとってさらに大きな脅威になる可能性がある。

流行からわずか2カ月、「躺平」主義は公に存在する空間を早くも奪われた。しかし、これで「躺平族」が消滅することは決してないだろう。あるネットユーザーは「それなら老子信仰に改めよう。(無為自然を説いた)老子こそ『寝そべり族』のパイオニアなのだから」と書き記している。(翻訳・編集/川尻

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