米中に向かう「台湾ワクチン難民」、蔡英文批判が増大―香港・亜洲週刊

亜洲週刊    2021年6月20日(日) 12時10分

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亜洲週刊によると、新型コロナウイルス用ワクチンの普及が進まない台湾で、米国や中国に赴いて接種を受ける人が続出している。コロナ対策についての政権に対する批判が高まっているという。

香港メディアの亜洲週刊はこのほど、新型コロナウイルスワクチンの普及が進まない台湾で、米国や中国に赴いて接種を受ける人が続出していると紹介する記事を発表した。蔡英文政権が中国製ワクチンを受け入れないのは政治的動機によるとして、同政権に対する批判が高まっているという。

記事によると、2月から4月にかけて台湾から米国や中国に向かう人が増加した。台湾長栄航空(エバー航空)は6月7日、ロサンゼルス行きの便をそれまでの週3便から週7便に増やした。また、中国側の発表によると、中国大陸部でワクチンを接種した台湾人は5月31日時点で6万2000人に達した。

台湾人ジャーナリスト/キャスターの彭文正氏は番組の中で、50万台湾ドル(約198万円)を投じて一家で米国に行き、ワクチンを接種したと述べた。米国のサンフランシスコやロサンゼルスでは、一般の旅客も無料でワクチンの接種を受けることができる。ただし、台湾から米国に行くための航空券価格は高騰した。また、航空券の入手そのものが極めて難しくなったという。

記事は、財力のある人は米国に行き、そうではない人は中国に行きワクチン接種を受けていると紹介した。

中国でも台湾人に対してのワクチン無料接種を行っている。台湾人に対するさまざまな待遇は、大陸人と同様という。記事は、大陸側と台湾の公式対話が途絶えた後に、習近平政権は2017年に台湾人の民心を直接取り込む方法を採用したと紹介した。

一方、台湾の蔡英文総統は、台湾で開発中のワクチンを擁護することに大きな力を注いでいる。同ワクチンは第3期の臨床試験を行っていないが、蔡総統は7月には接種を始めると宣言した。多くの人がワクチンの安全性に疑問を持ち「自分の命を賭けに差し出して、モルモットになるのはいやだ」と考えているという。

記事によると、大陸製ワクチンを受け入れようとしない蔡英文政権に対する批判が高まっている。「不適格な指導者や政権は国民の命を保障できない。トランプ前米国大統領の場合、多くの政治論争で際限なく騒いだが、ワクチンは命に関わる。政治を優先すべきではない」などの意見が出ているという。また、「大S」などと呼ばれる著名芸能人の徐熙媛(バービー・スー)さんはSNSを通じて、「蔡! 私たちを虐殺するのか」と、感情もあらわに訴えた。

ただし、台湾メディアのTVBSの世論調査によれば、大陸製ワクチンの接種を「考慮する」と回答した人は全体の30%で、「考慮しない」は66%だった。ワクチンのブランド別では、最も多くの人が接種を望んだのはファイザー製ワクチンで、回答者の34%だった。大陸製のワクチンを選んだ人はわずか1%だったという。台湾人全体としては、大陸製ワクチンへの信頼は、相当に低いようだ。なお、第3期の臨床試験を行っていない台湾製ワクチンを選択した人は、大陸製ワクチン以下の割合だったという。

「亜洲週刊」は1987年の創刊で、中華圏をはじめとする世界各地の時事問題を幅広く取り扱っている。大きな関心を集める記事も、これまで数多く発表してきた。(翻訳・編集/如月隼人

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