台湾、新型コロナの「市中感染」で対策強化、中華航空は操縦士ら順次14日間隔離

Record China    2021年5月14日(金) 14時20分

拡大

台湾が新型コロナの感染防止対策を強化した。海外渡航歴のない感染が確認され、市中感染と判断したためだ。操縦士らの感染が相次いだ中華航空は乗務員を順次、14日間隔離する。中華航空

新型コロナ防疫の優等生とされる台湾が感染防止対策を強化した。海外渡航歴のない7人の感染が11日に確認され、感染経路が不明の市中感染と判断したためだ。操縦士らの感染が相次いだ中華航空(チャイナエアライン)は乗務員を順次、14日間隔離(外出禁止の在宅検疫)する。

台湾・中央通信社などによると、中央感染症指揮センターは11日、新型コロナへの警戒レベルを「レベル2」に引き上げ、感染拡大防止措置を強化すると発表した。期間は同日から6月8日までの4週間。新型コロナの感染拡大を抑え込んできた台湾で、感染経路が不明なケースが見つかるのは、ほぼ1年ぶりで、12日には直近で海外渡航歴のない16人が感染。非海外ルートの感染者数としては、1日当たりで最多となった。

強化策としては感染リスクが高い場所に出入りする際にマスクを終始着用することが求められる。マスクを着用せず、係員の注意にも従わない場合は、3000台湾元(約1万1700円)以上、1万5000元(約5万8500円)以下の過料が科される。

屋外で500人以上、室内で100人以上のイベントは原則的に中止。指定席制や間隔を空けた着席、連絡先登録制、マスクの終始着用、飲食禁止などの感染防止策を導入可能な場合には、感染防止計画を当該地域の主務機関に提出し、許可を取得すれば実施できる。

さらにすべてのイベントや営業場所、公共の場で社会的距離の確保またはマスクの終始着用・仕切り板の使用を徹底。連絡先登録制や検温、手指の消毒、人の流れの管理、入場者数の管理、動線の調整などの措置を確実にする。これらの措置を徹底できない場合は開催中止や休業となる。必要な場合には、レジャー・娯楽関連施設を強制的に閉鎖する。

一方、中華航空では4月20日以降、国外で陽性判定を受けた操縦士も含め乗務員計14人の感染が確認された。中央感染症指揮センターの陳時中指揮官は10日、「中華航空関連の感染連鎖を断ち切るには台湾に滞在しているか、渡航した全乗務員を隔離するほかない」と記者団に説明。「この措置は中華航空と旅客、貨物便および乗務員に大きな影響を及ぼすが、社会全体の安全のためこの決定を下すしかない」と述べた。

隔離の対象となるのは約4000人とみられる。輸送能力への影響について王国材交通部長(交通相)は11日、2割以下にとどまるとの見方を示した。中華航空は可能な限り輸送サービスを維持し、全便は運休しない考えを強調。半導体などハイテク産業を守るため、貨物便を優先に考慮して運航を調整する方針という。(編集/日向)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携