他人の迷惑かえりみず、マンションで対立相手の攻撃に振動発生器を利用―中国

Record China    2021年5月2日(日) 12時0分

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マンションなど集合住宅では、住人同士の仲違いや対立が発生することもある。中国では、対立相手の攻撃に「震楼器」と呼ばれる振動発生装置が使われることが多いとして問題になっている。建物を伝わった振動は室内に騒音をもたらす。被害を受けるのは「攻撃目標」になった世帯だけではない。

新華社系のネットメディアである新華網上海はこのほど、上海市内のマンションで発生した状況を紹介した。1棟の住人全員が5年間に渡り騒音に悩まされる状態が続いているという。

きっかけはマンションの602号室のベランダの排水管が老朽化して、502号室が漏水の被害を受けたことだった。対立がエスカレートし、502号室の住人は2017年に「震楼器」を使って602号室を攻撃し始めた。騒音や振動の影響はその他の部屋にも及んでいる。記事は「無差別攻撃」と表現した。

取材した記者が携帯電話のアプリで測定したところ、騒音レベルは最高で68デシベルを示したという。この騒音の大きさについてだが、東京都環境局は生活騒音を紹介するウェブページで、目覚まし時計の音をおおむね64-75デシベルなどとしている。

502号室住人による「攻撃」は24時間体制で続いている。昼間は「震楼器」からの騒音も周囲からの別の音にまぎれるが、人々が寝静まる深夜も「攻撃」は続く。また、低周波の振動も感じられて耐え難い状態という。よく眠れないために、仕事にも影響が出ていると訴える住人もいる。

マンション住人は、抗議のために502号室を訪れ、警察への通報、行政への訴え、連名での書状、住人規約の改正などを行って「震楼器」の使用を止めさせようとしたが、警察官が訪れてもドアを開くことはなく、「震楼器」のスイッチを切るだけで、警察官が立ち去ると再び作動させる。付近の派出所の警察官によると、訪れた回数は数限りないが、確固たる証拠がないために強制措置はできないという。

住人らが訴訟を起こそうとしたこともある。しかし、指定された専門の騒音関係部門による測定結果が必要と告げられた。ところがその関係部門は、扱うのは建設現場や工場などの騒音問題だけで個人は対象に含まれないとして拒絶したという。

中国では、個人が起こした問題を解決するために、職場を通しての事実上の強制力行使の方法を取る場合もある。しかし502号室住人はすでに定年退職しており、職場側は個人の行為について管轄する権利はないと回答した。

502号室住人と接触した人によると、その住人は「602号室の住人のせいで生活が悪影響を受けたが、他の住人は602号室の住人を助けて(私に)“いじめ”を行っている。別の場所に住むようになった妻が戻ってきて、ここで正常に生活することができない限り、(震楼器の使用は)やめない」などと言っていたという。「602号室の住人が出ていくまでやる」と聞いた住人もいるという。

記事によると、602号室住人は「(502号室住人と)意思疎通をしたい。(自らが起こした問題については)すぐに謝罪して損害賠償をするし、その他の解決方法でもよい。なんだって交渉できるので、震楼器さえやめてくれれば、後は解決しやすい」との考えを示した。

中国メディアの澎湃新聞によると、中国のネットでは最近になり、マンションの同じ棟に住む気に食わない住人に対抗するために、「震楼器は効果てきめん」といった書き込みが相次いでいる。背景には、騒音や振動で苦情を言われても受け入れようとせず、争いが深刻化してしまうケースがあるからだという。ただし、震楼器の効果は一時的で、相手も震楼器を購入して、対立がさらに激化する場合もある。

澎湃新聞掲載の記事によると、建築の専門家は床などを明らかに振動させる震楼器は「建物に被害を与え、居住の安全に影響する」との見方を示した。弁護士も「(震楼器の)販売と設備に対する使用は違法の疑いがある」と述べたという。(翻訳・編集/如月隼人

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