市場規模が百億元超に、人々が夢中になる「マーダーミステリー」―中国

人民網日本語版    2021年4月26日(月) 17時20分

拡大

ここ数年、推理ゲーム「マーダーミステリー」が人々のオフラインでの娯楽タイムを「占領」し続けている。資料写真。

ここ数年、推理ゲーム「マーダーミステリー」が人々のオフラインでの娯楽タイムを「占領」し続けている。ニーズに後押しされて、中国の「マーダーミステリー」の体験店舗が急速に拡大し、市場規模も拡大を続けて、すでに100億元(約1660億円)を突破しており、予想では2021年には170億元(約2822億円)に達するという。業界関係者は、「質の高いオリジナルのシナリオがプレイヤーを引きつける核心だ。『マーダーミステリー』と映画・テレビ、小説のコンテンツがコラボレーションすることで、優れたシナリオの創作を後押しできる」と指摘した。工人日報が伝えた。

時間がかかる、頭を使う、多人数で楽しめる「マーダーミステリー」が、どうしてますます人気になるのか。投資家が相次いでこの業界に進出するのはなぜか。この業界の発展の現状と将来の見通しはどうだろうか。

■人々が夢中になる「マーダーミステリー」

2016年、北京に「マーダーミステリー」の体験店が数店舗オープンし、新しいもの好きの周悦康さんと友人たちは何度か遊びに行ったが、体験した感じは今ひとつだった。「あの頃のシナリオは雑な作りで、衣装を着る以外は、特にめぼしいところがなかった」という。

20年の新型コロナウイルス感染症の流行中に、周さんはオンラインの「マーダーミステリー」アプリケーションが数種類あることを発見した。周さんは「マーダーミステリーの世界に入り込んだ感じがして、夢中になった。毎晩毎晩いろんなフィクションの世界で違ったキャラクターに変身した。ストーリーの舞台は古代やSF、学校などもあり、いろいろな人生を体験できた。『マーダーミステリー』の最大の魅力は、プレイヤーが単調で無味乾燥な日常生活とは違う、刺激と面白さに満ちた新たな世界を体験できることだ」とした。

感染状況が好転して、押さえ込まれていたオフラインでの娯楽ニーズが顕在化し、「マーダーミステリー」も単なるゲームの枠をはみ出して、業界の注目点になった。調査会社の艾媒諮詢(iiMedia Research)のアナリストは、「『マーダーミステリー』の推理プロセスとサスペンス性はプレイヤーの『推理してみたい、演じてみたい』という欲望を満足させる。同時に、社交ニーズのあるプレイヤーには社交のためのプラットフォームも提供している。ニーズに後押しされて、体験店舗が急速に拡大し、業界の市場規模も拡大を続け、21年は170億元に達する見込みだ」との見方を示した。

データを見ると、プレイヤーの4割以上が「『マーダーミステリー』で遊ぶのはレジャー・娯楽のため」と答え、26.5%は「ストレス解消のため」とした。また社交のため、面白い体験をしたいからなども、「マーダーミステリー」で遊ぶ重要な理由だ。

■業界従事者の実態

取材してわかったのは、「マーダーミステリー」には実景型シナリオとパッケージ型シナリオの2種類がある。実景型シナリオとは、事件発生現場、捜査プロセス、NPC(ノンプレイヤーキャラクター、プレイヤーの管理下にないキャラクターのこと)がそろったシナリオを指す。

北京集合石没入型「マーダーミステリー」体験展を経営する陳●(チェン・シン、●は品の口が金)さん(仮名)は、「実景型シナリオはよりよいゲーム体験ができ、没入感が強く、社交的な側面がより強い。北京では、よい実景型シナリオで遊びたいと思ったら、1週間前かそれよりも早く予約しなければだめだ。店側のコストはパッケージ型シナリオよりかなり高くなる」と説明した。

陳さんによると、「店舗の賃料、内装費用、シナリオの代金、DM(ダンジョンマスター、「マーダーミステリー」では一般的に司会者と呼ばれている)が『マーダーミステリー』体験店にかかるコストのすべてだ。現在、シナリオには3種類あり、パッケージ型シナリオはどの体験店でも購入することができ、価格は500~600元(約8300~9900円)になる。都市限定シナリオは1つの都市で買えるのは数店舗に限られ、価格は2000元(約3万3000円)前後。独自シナリオは1都市では1店舗しか購入できず、価格は5000元前(約8万3000円)後で、高いものでは1万元(約16万6000円)を超える」という。

シナリオ作者はシナリオを完成させるとプロの発行者に販売を任せる。作者はシナリオを提供し、発行者はそれに少し修正を施してからパッケージング、PR、発行をすべて担当する。現在、業界には2種類の契約モデルがあり、1つは買取式、もう1つは利益分割式だ。

2年間に「マーダーミステリー」体験店を2店舗オープンした劉中欣さんは、これまでに100万元(約1660万円)近くの資金を投入した。「『マーダーミステリー』業界はコストのかかる業界で、プレイヤーによいゲーム体験をしてもらおうと思ったら、部屋の内装は質が高いだけでなく、独自色も備えなければならない」という。

劉さんは、「『マーダーミステリー』は体験型ゲームで、ほとんどのプレイヤーが1つのシナリオで1回しか遊ばず、再利用率は低い。そこで店側は絶えず市場で質の高いシナリオを調達してストックを充実させる必要がある。シナリオ1本が1000元として計算すると、100本のシナリオをそろえる店は、シナリオの調達コストだけで10万元になる」と説明した。

また劉さんは、「遊ぶのに数時間かかる『マーダーミステリー』で、豊かな声と表情で盛り上げてくれるDMがいなければ、プレイヤーは感情移入が難しくなる。しっかりしたDMの選抜育成に必要なのはお金だけでなく、たくさんの気力も使わなければならない」と説明した。

業界関係者は、「質の高いオリジナルのシナリオがプレイヤーを引きつける核心だ。『マーダーミステリー』と映画・テレビ、小説のコンテンツがコラボレーションすることで、優れたシナリオの創作を後押しできると同時に、『マーダーミステリー』の有名コンテンツを通じて体験店の影響力を高めることもできる。コンテンツと『マーダーミステリー』とのコラボモデルはゲームやネット文学などの市場に新たな発展チャネルをもたらすだろう」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

この記事のコメントを見る

新疆ウィグル自治区で最も有名な日本人、小島康誉氏のコラムが本になりました! 購入はこちら

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携