高層マンションの外壁よじ登り窃盗繰り返す、捕えてみれば妊娠3カ月の女性―安徽

Record China    2021年4月25日(日) 18時30分

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安徽省馬鞍山市警が、高層マンションの外壁をよじ登り住人の部屋に窓から侵入して盗みを繰り返していた女を検挙した。女は妊娠3カ月だったという。住人らは警察への感謝を表すため横断幕を作った。

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中国メディアの環球網などは23日、安徽省馬鞍山市警が、高層マンションの外壁をよじ登り、住人の部屋に窓から侵入して盗みを繰り返していた女を検挙したと伝えた。女は妊娠3カ月だったという。

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警察官らが、そのマンションの1室を訪れたのは16日午前8時だった。ドアをノックしつづけた。十数分あまりが経過してやっと、ドアが開かれた。室内にいたのは女性だった。警察官を見るなり泣き出して、「夫は不在です。私に濡れ衣を着せないでください。盗みなんかしていません」――。自分は妊娠3カ月だとも言った。

警察官は指摘した。「私たちは『盗み』などと言っていません。あなたは、どうして分かったのですか?」。そして、室内に入り調べ始めた。ベランダには水を溜めている場所があり、中に白色の衣服が沈められていた。警察は監視カメラの映像から、白い服を容疑者を確認する鍵の一つと見なしていた。ゴミ箱の中には、引きちぎられた金の首飾りがあった。

女性は「夫は不在」と言ったが、警察は一人暮らしと断定した。そしてさらに調べを進めた結果、女性は、約半月に渡り何の防護方法も施さずマンションの外壁をよじ登って、他の住人の部屋に窓から侵入して物品を盗む行為を繰り返していたと断定した。

馬鞍山雨山区警察に、マンション住人から盗みの被害があったとの通報があったのは、3月28日午後8時すぎだった。通報した男性とその妻は駆けつけた警察官に対して、帰宅したところ、客間にあった酒8本がなくなっていたと話した。被害額は1000元(約1万6700円)以上という。

夫婦が住む部屋は11階にある。二人は普段、馬鞍山を離れて仕事をしており、マンションにはあまり戻ってこない。最後に部屋を出たのは半月ほど前で、玄関のドアには鍵をかけたが、窓には施錠をし忘れた。警察側は、ドアの鍵には異常がなかったことから、窓から侵入された可能性があると判断した。

同マンションは複数の棟で構成されており、半月あまりの期間に窃盗事件が十数回発生した。犯行時間はいずれも午後7時から9時の間で、いずれも外壁をよじ登り窓から室内に入ったと思われた。警察は、同一人物による犯行と考えた。侵入された部屋で、最も高い位置にあったのは16階だった。

警察は、犯行を繰り返していることの悪質さや、住人が不安に思っていることを考慮して、特別捜査班を編成した。毎日100人近くの警察官が、現場周辺に貼り込むことになった。

張り込みを初めて1週間が経過した4月15日のことだった。マンション住人から、ベランダに人がいたとの通報があった。警察官が事情を聴くと、ベランダを覆う防犯格子の外側に白い衣服を着た人物がいたとのことだった。警察官が建物周辺を丹念に調べると、緑地帯の草に人に踏まれた痕跡があった。

マンションの隣の幼稚園と小学校が設置していた防犯カメラの映像を確認したところ、白い衣服を着た者が腰をかがめて緑地を通り抜けた後に、電動自転車に乗って去っていった。別の防犯カメラの別の映像には、白い衣服を着た人物が、窃盗事件が連続していたマンション敷地内に入っていく様子が写っていた。

警察は容疑者がマンション敷地内に入っていったことと電動自転車に乗っていたことに目をつけ、マンションの地下室や車庫、共有部分の廊下などをくまなく探した。すると12階部分で、自転車を発見できた。しかしすでに夜だったので、容疑者が建物外壁をよじ登る高い能力を持つことを考えあわせ、不測の事態を避けるために、翌日になってから容疑者の身柄拘束を行うことにした。

容疑者を拘束しても、警察官はまだ、妊娠3カ月なのにマンション外壁を16階までよじ登って盗みをした大胆さがあるとは信じられなかった。しかし容疑者は、犯行を認める供述を始めた。

容疑者は無職で、平日はネットを利用した賭博をしていたが、負けが込んで支払いを迫られるようになった。そこで、隣の部屋の住人が毎晩、午後7時から9時まで散歩に出て部屋が無人になることに目をつけた。マンション外壁を排水管や空調の屋外機を手掛かりによじ登って窓から室内に侵入したという。

犯行は十数回に渡り繰り返され、被害総額は10万元(約166万円)以上に及んだという。容疑者が検挙されたことで、マンション住人は横断幕を作って警察への感謝を示した。(翻訳・編集/如月隼人

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