<卓球>中国の独り勝ち時代は終焉か?日本が「ポスト福原愛」の育成へ―中国メディア

Record China    2014年5月1日(木) 20時52分

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4月30日、JA全農世界卓球団体選手権東京大会2日目が今月29日に行われ、日本女子は米国、ハンガリーをいずれも3−0で破った。写真は2011年世界卓球選手権ロッテルダム大会。

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2014年4月30日、JA全農世界卓球団体選手権東京大会2日目が今月29日に行われ、日本女子は米国、ハンガリーをいずれも3−0で破った。福原愛がけがで欠場しているものの、日本女子は決勝トーナメント進出を目指し、中国との決勝に挑もうとしている。日本卓球界は昨年、「2020年の東京五輪で中国を破る」との目標を打ち出したが、福原愛らの世代に頼るわけではない。彼らはポスト福原愛の育成にすでに力を入れている。解放日報が報じた。

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世界卓球団体選手権の前に行われたドイツオープン女子ダブルスで、2000年生まれの平野美宇伊藤美誠組が優勝した。伊藤美誠の13歳と160日という記録は、中国の郭躍(グゥオ・ユエ)の13歳と224日を破り、ワールドツアーで優勝の最年少記録を打ち立てた。

▼スター育成計画

日本では卓球が青少年の間でかなり普及している。日本卓球界の「スター育成計画」は、低年齢選手の成長に向け条件を整えた。福原愛や石川佳純は幼い頃から中国に留学していたが、彼女達も「スター育成計画」の代表的人物だ。卓球女子日本代表監督の村上恭和氏は取材に答え、「日本卓球協会は近年、中国から多くのコーチを招き、トレーニングの水準を大幅に高めた」と語った。伊藤・平野両選手のコーチも中国人だ。

現在、卓球の日本女子はナショナルチーム、18歳以下を対象としたジュニアナショナルチーム、12歳以下を対象としたホープスナショナルチームに分かれており、コーチ28人のうち8人が中国人だ。

▼毎年3億円を投入

日本チームの背後には経済面での強力なバックアップがある。

2012年ロンドン五輪で、卓球日本女子は団体で銀メダルを獲得した。日本が五輪の卓球でメダルを獲得したのは史上初めてとなる。この時、村上監督は、「2020年の東京五輪では、中国に勝てる可能性がある」と語っている。この後、日本卓球協会は2020年に向けた人材育成計画を始動した。

日本オリンピック委員会は日本卓球協会に毎年3億円を拠出しているという。この経費はコーチの招聘、選手への給料、試合の参加費などに使われる。うち、青少年の育成に3分の1が割り当てられる。村上監督は「青少年のトレーニング面では、どの国も日本に敵わないだろう」と語る。資金面の保証があるため、日本の青少年には国際試合に参加するチャンスが多く与えられる。伊藤選手の場合、ワールドツアー・ユース大会だけでも年に約10回の出場チャンスがある。

昨年の中国オープンにおける日本代表の活躍は中国代表からも注目を集めた。中国女子チームの李隼(リー・スン)コーチは、「日本はここ数年、青少年の育成に力を入れている。現時点で、中国の同年齢の選手が日本の選手に勝てるとは限らない」と語った。

▼中国式のトレーニングを導入

これまでは体制面の違いから、日本の選手は中国式の集中トレーニングを行うことができず、各自で試合に備え、試合直前になってから集中トレーニングを行ってきた。しかし今年からこの状況に変化が生じた。石川佳純を指導する陳莉莉(チェン・リーリー)コーチによると、日本チームは現在中国チームとほぼ同じトレーニングを取り入れており、卓球専用のトレーニング拠点を建設し、選手権前には1カ月半の集中トレーニングを行い、毎日5時間以上練習しているという。これは中国女子チームのトレーニングメニューとほぼ同じだ。

このほか、日本チームは厳格な選抜体制を制定しており、厳しい競争に勝ち残った選手のみが日本代表として世界選手権・国際試合に参加できる。選抜の基準として、毎年年初に日本卓球協会が全てのナショナルチーム選手に対する総合評価を行い、ランク付けしている。

日本卓球界は現在、中国の成功の道を見習い、2020年東京五輪に向けた秘密兵器として「ポスト福原愛」を育成している。

これは中国にとっても良いことと言える。中国卓球界はこれまで、独り勝ち状態が続き、卓球競技の衰退を懸念し、強い外国人選手を育てる「養狼計画(ライバル育成計画)」を進めてきた。より強いライバルの登場は中国も望むところだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)

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